カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

やはり黒澤は偉かった   バルバロッサ

2015-03-08 | 映画

バルバロッサ/レンツォ・マルチネリ監督

 まあ、観てしまったものは仕方がないという映画。最初気づかなかったが、年老いたルドガー・ハウアーが活躍していた。ちょっと滑ってもいたけど…。
 史実がそうなのかもしれないが、皇帝が凄いのか、反乱のミラノ残党が凄いのか、はたまたみんなそれぞれヌケているのかよく分からないという展開だ。現代的価値観の自由の戦いだったはずも無く、何度も精神的に不安定で迷信深い女性に振り回されるイタリア男性の物語だという印象も残る。結局多くの人は迷信に振り回されて自分の運命さえ棒に振る。昔の人は皆愚かだ、という教訓なのかもしれない。
 大作めいたつくりなのは分かるが、CGはなんとなく陳腐だし、掛け声を合わせる場面はなんとなく迫力が無い。結局皆英語だというのも痛いのかもしれない。途中の投石マシンの場面と、最後の群集活劇は血がたくさん飛んで派手だが、今の感覚だとみんな避けられたのではないかという疑問も湧く。鎌で首切られる先頭がいたとしても、いつまでも切られっぱなしはやはり間抜けだろう。それに比べたら黒澤の「七人の侍」はやはり上手かったなあ、と改めて感慨深い思いがした。金があるのなら、もう少し日本の古い映画を見習うべきだろう。
コメント
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