カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

増えやすさがフロンティア精神の源だったからこそ

2012-03-18 | 境界線

 人類がアフリカ大陸からどんどん別の大陸へ移住していった大きな理由は、人間が増えやすい動物だったということが言えるらしい。親戚のようなものであるサルたちと比較すると、オランウータンは8年、ゴリラは4年、チンパンジーは5年に一度子を持つらしい。人間はほぼ一年に一度でも可能といえば可能で、事実どんどん増えていったものなのだろう。数が増えると住んでいるところが手狭になってくる。フロンティアを求めて移住せざるを得なくなるということだ。
 逆に言うとその場所に適正な数でいられることを、どういう訳か無視して増える道を選んでしまったものらしい。ふつうはネズミのような捕獲されるような生き物などがどんどん増えるというのなら分かるのだが、狩る方の立場の生き物が増えすぎるというのは、著しくバランス感覚に欠けているという気がしないではない。もしくは狩られる立場の生物だったものが、立場を変えてしまったせいなのだろうか。
 そういう訳で局地以外の場所に、まんべんなく大陸の隅々に至るまで生息する生き物になってしまった。そうして狩猟だけで生きていくにはついに限界に来てしまい、農耕によってさらに数を増やすことが出来るようになったのだろう。
 地球上で繁栄しやすい生き物だったことは分かったが、現代になると日本や韓国のような国では、子供が極端に増えなくなってしまった。生物的に増えやすいことに変わりはなさそうだけれど、意識的に増やさなくなってしまったということなのだろう。それに現実的にはいつまでも増え続けることは、やはり生物として限界がある。
 人間は最初から地球が限りある星だということを、知らな過ぎた生き物だったということなのかもしれない。そのように暴走が宿命づけられた生き物であることで繁栄を手にしたのであれば、おのずとそのことで破滅を招くということも、同じく宿命なのであろう。
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