カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

給水あれこれ

2012-03-06 | 時事

 びわ湖マラソンではまた新生山本選手の登場で、優勝したドゥングさんはすっかり霞んでしまった。まあ日本の興味は誰がオリンピックに選ばれるのかというものだから仕方ないが、ちょっとかわいそうな気がしないではない。もちろん山本選手の頑張りはドラマチックで大変よかったのだが。二位のポーランドの選手も(ポーランドの)国内最高記録だというし、話題の多い大会となった。
 今回は大本命だった堀端選手の失速というのも大きかったようで、ゴール後に倒れこむ姿は本当に痛々しかった。なんでも給水に失敗した影響があったのではないかと言われている。
 給水の失敗と言えば、最近までは国民的スター格の注目をあびていた川内選手も同じように、三度も失敗してその影響で失速したと言われている。ペースメーカーの選手が川内選手のドリンクを誤って飲んだりしたため、陸連や実業団の妨害疑惑さえ取りざたされた。自分の用意したドリンクをとれなくても、大会の用意した水は別にあるのだから、水分の補給が万全でなくなるというより、やはり失敗してしまったという心理的影響が、過酷なレースにおいてそれなりに大きなものであると言えるのだろう。
 箱根駅伝を見ていると、給水は伴走して手渡ししている。マラソンとはルールが違うのだろうけど、非常に合理的に思える。長距離の盛んな日本からは、ぜひこの点を国際ルールに取り入れられるよう提言すべきなのではなかろうか。
 また、日本のロードレースにおいては、自動車が左側通行というのも幾分不利な点もあるのではないか。逆に左利きの人には有利かもしれないが。かなりのスピードで走っているうえに密集環境で、なおかつ利き腕では無いというのは、想像以上に給水を難しくしているのではなかろうか。
 また、今回はロンドンだから日本と同じだが、その他の国でのレースの場合、右側通行に変わる影響も考えられる。給水のためのテーブルは両サイドにあってしかるべきとも考えられる。給水が大きなポイントになりうるということである以上、検討する、または提言する必要は大きいように思う。
 また、それほどデリケートなものであるということも考慮すると、精神的なタフさをどう鍛えるのかという問題もありそうな気がする。肉体的苦痛にメンタル面がいかに作用されるのか、そう言った配慮や研究は、今後ますます大切になりそうだ。精神論を押しつけて鼓舞するだけで、結果的に選手個人を追い詰めるのはいかがなものだろう。
 また、日の丸を背負うというような事をしきりに言いたがる報道体制なども、思い切って自粛すると、選手の精神的負担が随分軽くなることだろう。日本の選手を熱烈に応援することは、日本代表選手が力を十分出し切れないように妨害しているようなものなのではないだろうか。それが民意であるという安易な考えでは、一般人であるアマチュア選手が、十分に大舞台で活躍することを阻むことになるだろう。山本選手は立派だったが、大きな大会で伏兵が活躍する背景は、実際にそういう面が大きいと言える気がするのである。
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