ギリシア詞華集

2017-02-06 | 読書
先輩に、「ほん代」なるものを貰った。
それで、いささか高価でためらっていた本を買った。
「西洋古典叢書 ギリシア詞華集3」である。
訳は、沓掛良彦。
発行は、京都大学学術出版会。
酒をめでる詩などを読みたかった。
ひとつひとつが短く、自分がおかれた状況にかなっていた。
以下は、パルラダスの詩のひとつ。
 世に在る人は誰とても、ついには死ぬるがその運命。
 死すべき身として生まれ、明日という日に己が生きてあるかを知る者なし。
 さればおい、人間よ、これおばとくと心得て、大いに陽気にやるがいい、
 存分に酒喰らい、死なんぞは忘れてな。
 こんなはかない生を生きるのだから、アプロディテの愉しみを尽くすがよい、
 そのほかのことは何もかも、運命女神の手にゆだねてしまうのさ。

プロメテウスの苦しみ

2017-02-06 | 読書
プロメテウスは、神の国から火を盗み、人間に与えた。
ゼウスは怒り、プロメテウスを山の岩に鎖で縛りつけた。
鷲が飛来し、プロメテウスの腹を裂き、肝臓を喰った。
肝臓は、夜のうちに再生した。それで、
プロメテウスは、来る日も来る日も、苦しんだ。
以上は、ギリシア神話。
子どもの頃、プロメテウスの腹を突く鷲の絵を見た。
肝臓のことを書いておきたかった。