戯れせんとや

2009-12-09 | 【断想】ETC
 空海の「秘蔵宝鑰」に次のような言葉がある。
 「酒に耽り色に耽って誰か後身の報をさとらん」
 とかく、人はそのようであるということなのだろう。
 あまりに耽溺すれば、身体にも精神にも、社会生活をおくるうえでも好ましくはないだろう。
 ただ、酒も色も、現世に生きる上で活力の源にもなる。
 酒も、色もあってこそ、はかない生に楽しみも増えると言えよう。
 色恋なしでは、あまりに殺風景である。
 梁塵秘抄の次の言葉を呟いてみる。
  遊びをせんとや生まれけむ
  戯れせんとや生まれけん