ブログ・アビット

埼玉県新白岡の学習塾、アビット新白岡校の日常と教室長の日常をお送りします。

NHK「“学校”って何ですか」レポ(4)

2007-04-02 | 勉強コラム

NHKの教育特番で感じたこと。
ラストの3つ目です。

先生の、子どもたちに向き合う時間のなさ

福島県郡山市、公立中学校、中2のクラス担任。

授業以外にも先生の仕事がイロイロあり。

給食費未納者への電話かけ
不登校の子どもへ、週に1回プリントを家まで届けること
休み時間に校内を巡回すること

去年、文部科学省が公立の小中先生8000人を対象に行った調査では・・・。

仕事が以前よりも忙しくなった 80%
今のままでは仕事を長く続けられそうにない 30%以上

現場の意見では、最も必要なのは、生徒に向き合う時間。
制度をどうするというよりも、1人でも多くの先生がほしいということだった。

さて、この「ブログ・アビット」を読んでくれている“優秀な”あなたに質問です。

学校の先生になって、「給食費未納者への電話かけ」を、ぜひしたいと思いますか?

これを見たら、さらに先生に対する調査の結果を知ったら・・・。
公立学校の先生になる気が、しぼんでしまうと思います。

仕事は、ツライことイヤなことがあって当たり前です。
自分の好きなことだけやれることは、ほぼありえないと思います。

でも、上記3つの、先生のイロイロな仕事を見ると・・・。
それなら、もっと違うことをしたいなあと思うのではないでしょうか?

学校の先生の仕事といえば、最近マイナスの部分ばかりがクローズアップされますね。
テレビで学校の先生のhappyなシーンを見ることは、ほとんどありません。

そして、それが繰り返しテレビで流されると・・・。
本当に意欲のある、優秀な人材が公立学校に入ってこないかも。
そんなことが、少し心配になります。

ところで、現在の「学力世界一」は、どの国か知っていますか?
そう、フィンランドです。
ヨーロッパ州の北側、ロシア連邦の西に位置する国です。

細かい部分での工夫は、イロイロあるようですが・・・。
根本的に日本の公立学校システムが劣っている、ということはないようです。
それでは、何が日本とフィンランドでは違うのでしょうか?

フィンランドでは、教師という仕事は社会的地位が高くて、認められているという背景があるようです。
だから、子ども達の反応もよい。
その前提として、基本的に子どものしつけも行き届いているということもあるようです。

先生になる人は、優秀で訓練されている
子どもも、生活(しつけ、意識付けなど)の部分がうまくいっている
先生も仕事に情熱が注げるし、子どもも先生を尊敬している

これだと、より優秀な人材が先生になりたいと思うのではないでしょうか。
もし、子どもとのよい関係を作れて、子どもの力を伸ばしていけたら・・・。
これ以上、有意義で社会的貢献度の高い仕事は、なかなかないと思います。

日本は、先生の力もあると思いますが・・・。
現在の子どもの意識を何とかしないと。
根っこの部分では、小さい頃からの、ご家庭での対応が大きいと思います。

次回ラストは・・・。
公立学校の役割とは、なんなのでしょうか?
それを考えます。

コメント
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