梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

介護職研修と介護崩壊!?(その1)

2024年03月23日 04時39分57秒 | Weblog
新たな仕事として私が障害者介護施設で働くようになって、10カ月が経ちました。仕事はだいぶ慣れましたが、今までとは違った視点での課題も見えてきました。その課題の一つが資格取得でした。去年このブログ上でもお伝えしましたが、「介護職員初任者研修」を現在受講中です。

この仕事に従事してから、介護分野の現状に、否応なしに関心を持つようになりました。新聞には介護保険・報酬の矛盾や介護職員不足・低賃金の問題が、頻繁に掲載されています(次年度国の介護報酬改定直後でもあり)。ある雑誌には『介護異次元崩壊』と題し、特集まで組まれています。以前の私とは違って、そのような記事を熱心に読むようになりました。

研修会を受講し、参加者を通して、今介護職に取り組む人達から伝わることがあります。また、私が研修会で学んだことを職場に持ち帰り、利用者さんとの関係で新たに感じることがあります。記事などで介護業界の実態を知れば知るほど、業界はこの先けっして明るくないことを思い知らされます。このような事を含め、今回書いてみたいと思っています。

現在の職場は初任者研修の資格はなくとも、補助スタッフとして働くことは可能でした。資格がなくても長くこの仕事に従事し、施設にはベテランの域に達している職員もいます。介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)とは、厚生労働省認定の公的資格ですが、国家資格ではありません。介護を行う上で必要な知識・技術を身につけて、介護をより高いクオリティで行えるようになるための資格です。

厚生労働省が示す介護職キャリアパスのスタート資格でもあるため、キャリアアップを目指している人や、これから介護の仕事に携わる未経験の人が最初に取得することが望ましいとされています。この上の資格に実務者研修、更にその上級に国家資格である介護福祉士があります。

私は働き出して、見よう見まねで介護の仕事をすることに、ある段階から限界を感じました。また資格が無いベテランの職員の介護のやり方も、一旦検証してみたいと思うようなりました。高齢の私が採用させてもらったところが、結果的に介護職だったのです。その介護の基礎知識や基本動作を、学ぶ必要性を感じるようになりました。

そのような経緯から、専門学校で介護職員初任者研修を受けることを決めました。指定されたカリキュラムに従い、130時間の講義と実技の履修となり、朝から夕方までの授業で15日間になります。私は仕事で平日は行けませんので日曜日限定のコースで、去年12月中旬にスタートし今年4月上旬で終了するものを選びました。そして千葉駅近くにある校舎(雑居オフィスビル内)に通うことになりました。

千葉校でこのコースを受講している生徒は14名。女性10名(内2名は外国人)と男性4名、年齢層はまちまちですが私が最年長です。既に介護職に就いている人、これから介護職を目指す人、身内に介護を必要とする人、受講目的は様々です。

15回のコースで、5回目までは座学講義、それ以降は実技実習となります。5回目までの講義内容について、自宅でテキストを確認しながら問題集に回答する通信課題があります。最終回の15回目は、修了試験があります。

多様な介護サービス、介護職の仕事内容や働く現場、介護保険制度と障害者総合支援制度、介護職の職業倫理、介護におけるリスクマネージメント、認知症を取り巻く環境、高齢者と健康、介護におけるコミュニケーション、老人や障害者の生活と家事、等々が5回までの講義内容です。

移動と移乗(この二つは要介護者の生活の基本。身体を移動させる、ベッドから車椅子に移乗させる等)、身じたく、食事、入浴・清潔保持、排泄、休息・睡眠、人生最終段階のこころとからだの介護、総合生活支援技術、等々が6回目から14回目までの実習内容です。

現在研修は12回目を終えて、あと3回を残すのみとなりました。日曜日が全部埋まって体は正直きつかったですが、率直な感想は研修を受けてよかったと思っています。介護の意味も意義も学びました。介護職の基本姿勢は、要介護者の尊厳保持と自立支援です。更に好機だったのは、初任者研修を受講し介護職を目指そうとされている人達に接して、自分の取り組み方も再認識できました。    ~次回に続く~
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