銚子・角巳之・三代目

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出る“杭”③

2007年09月28日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_1784 東京の会社に就職してまもなくの頃、幸運な事に日本を代表する総合商社の方々と一緒に仕事をさせて頂く機会を得ました。そのご縁はずっと続き、退社した今でもなお、いろいろな事を教えて頂いております。本当に有り難い事と思っております。社会人になって右も左も分からないうちにお会いしたのが、この方々。社会人生活のスタートから劣等感の塊になった事、良く覚えております。違う、違い過ぎたんです。仕事が出来る、語学が堪能で....云々という事より、仕事に対する姿勢とか想いとか。聞いたら私と殆ど歳の差がない....。ダブルパンチです。総合商社というのは利にさとく、口で誤魔化してサヤ(利益)を抜く.....。そう聞いておりましたが、全然違いました。ここで同年代の方々が語っていたのは“食糧安保”や、歴史観....、で、時々会社の綺麗なお姉さんの事....。むろん仕事となると凄まじい気迫でありました。会社名を聞けば、あそこの方々と比べる方がおかしい。となるのでしょうが、新人だったもので、こんなに違ってよいものだろうか?と悩みました....。現在、その先輩方は本店の要職にあったり、関連会社の役員、社長も。みなさん30代後半、40代前半。同年代です。個人の資質もさることながら、この方々の上司が素晴らしかったのだと思います。みんなを“出る杭”にしておりました。敢えて過酷な状況に置く(そこで見守る・気付かせる...)。そこで磨かれた...。ある畜産農家さんとお話していたら、子牛のうちに草を沢山食べておけよ...と。子牛のうちに沢山草を食べておかないと胃袋が強くならず、胃袋が強くない状態でいくら上等な飼料を食べさせても、消化不良で肉が付かない。どころか死んでしまうものも出てくるようです。ここのお話、一部の特殊な事例を持ち出して、思い出話に浸る...という事では全く無く、自らの経験則に照らし合わせ、かつて一緒に仕事させて頂いた方々が現在大活躍されている事を鑑みるに、能力は求められるステージごとに異なり、そのステージに上がる前に出る杭となって磨かれてこそ輝くもの。との思いを新たにしているところであります。磨かれずにステージを上がると、自分が辛いだけでなく、周囲に迷惑を掛ける...。また恵まれた能力を持ちながら埋没してしまった事例も多数かと。やはり何事もまずそれに取り組む姿勢や想いありき。なんだと思います。あとは若いうちに草を沢山食べる事......。心身の健康。これ重要ですから。38歳が若いのかどうか分かりませんが、水産業に転じて2年。未だこの業界では小僧のようなものですから、とにかく沢山、草を食べて胃袋を強くしよう。そんな毎日です。