雨に祟られている《第103回全国高校野球選手権大会》は今日、試合を3時間遅らせて開始された。そこで活躍したのが“神業”阪神園芸。雨が上がったAM9:31から20人以上のスタッフがグラウンドに姿を現し、黙々と作業を進める。内野グラウンドでは、水抜き作業と同時にぬかるんだ土をスコップで除去。外野の芝にはローラーをかけ、水抜きを行った。AM9:53 にマウンドとバッターボックスのシートを撤去。マウンド前方には白い土を引いた上から、黒い土を投入し木のトンボで入念に整えた。AM10:04にはマウンドの円に沿うようにコートブラシで整備。そしてAM10:11からラインを引き始め、なんとAM10:22に作業終了。わずか51分間でグラウンドを整えたのだった。甲子園球場の水はけの良さにも驚くが、阪神園芸の“神業”はいつ見ても凄い。天晴れ!
そのグランド整備を終え、ドラフト候補、ノースアジア大明桜の風間球打。140㌔台後半の直球を主体に失点10奪三振、140球で完投勝利を飾った。三回のピンチではギアを上げ、最速150㌔を計測したが、自己採点は60点。次はもっと良くなりそうで、次戦の明徳義塾では更なるピッチングを期待したい。その明徳義塾だが、今日の県立岐阜商戦では3x―2のサヨナラ勝ち。馬淵監督と県岐阜商・鍛治舎監督の名将対決で注目を集めた一戦だったが、光ったのが馬淵監督の采配。6回、先発の左腕・代木大和投手(3年)が先頭の2番・梅村に死球を与え、3番・松野に先制の適時三塁打を浴びると、馬淵監督はすぐに背番号12の左腕・吉村優聖歩投手にスイッチ。高知大会4試合のうち3試合に先発した絶対的エースを早々に代える大胆策が見事にはまった。これで馬淵監督は歴代4位の甲子園通算52勝目。同校は夏通算60勝に到達した。個人的には鍛治舎巧監督率いる県岐阜商のほうが上だと思っていたが、秀岳館のときより、選手が動かなかった。特にドラフト候補の高木翔斗捕手がブレーキとなった。まぁ秀岳館時代の九鬼(現ソフトバンク)と比べると酷だが、九鬼の半分でも活躍したら・・・。まぁこれも甲子園か。明徳VS.明桜楽しみだ!
プロ野球からニュースをひとつ。ソフトバンクが史上5度目となる継投でのノーヒットノーランを達成した。今日の日本ハム戦。1軍で初先発となった米ドラ1右腕のスチュワートJr.が5回無安打9奪三振と快投すると、2番手の津森から嘉弥真、松本、板東、甲斐野と5投手も日本ハム打線にヒットを許さずに快挙を成し遂げた。ただ、打線も無得点。8回には1死三塁のチャンスを作ったものの、甲斐のスクイズが失敗に終わり、チャンスを生かせず。そのまま両チーム無得点に終わり、試合は引き分けに終わった。継投でのノーヒットノーランは2017年6月14日のソフトバンク戦で巨人が山口、マシソン、カミネロのリレーで達成して以来、史上5度目。パ・リーグでは2006年4月15日のソフトバンク戦で日本ハムが八木、武田久、MICHEALで達成して以来、15年ぶり2度目となった。尚、4投手以上による継投ノーノーは史上初。無安打無得点試合での引き分けはコールドゲームでは過去に2度あるものの、9回では史上初の珍事となった。今日の無得点で日本ハムは3試合連続無得点(3試合で4安打、27イニング連続)。おまけに3試合連続2桁三振(13日14三振、14日13三振、15日14三振)で計41三振を喫する惨状だった。
競馬を振り返る。新潟11Rで行われた【第56回関屋記念】は、田辺裕信騎乗の4番人気ロータスランド(牝4歳・辻野泰之厩舎)が好スタートを決めると3番手を追走。直線では内ラチ沿いからスルスルと伸びて抜け出し先頭でゴール。サマーマイルシリーズ第3戦を制し、重賞初制覇を果たした。タイムは1分32秒7。1馬身1/4差の2着にはカラテ(6番人気)、さらにクビ差遅れた3着に1番人気の3歳牝馬ソングラインが入った。
勝ったロータスランドは田辺の完璧な競馬。レースぶりは見事だった。柔らかめ馬場もこの馬には合っていたのだろう。2着カラテはソングラインを見る位置でレース。そのソングラインは下したが、その前にもう一頭一頭いた感じ。3着ソングラインは常にカラテにマークされた苦しい競馬だった。3歳牝馬で経験不足が痛かった。ただそれでも馬券圏内を確保するのだから立派。これが良い経験になれば・・・。
ロータスランドは、父Point of Entry、母Little Miss Muffet(母父Scat Daddy)という血統。アメリカ・Dr.Aaron Sones&Dr. Naoya Yoshida の生産馬で、馬主は合同会社小林英一ホールディングス。通算成績は10戦5勝。重賞は初制覇。【関屋記念】は管理する辻野泰之調教師は初勝利、騎乗した田辺裕信は14年クラレントに次いで2勝目となった。
小倉11Rで行われたサマー2000シリーズ(全5戦)の第3戦【第57回小倉記念】は、松山弘平騎乗の6番人気モズナガレボシ(牡4歳・荒川義之厩舎)が後方待機策から直線で大外に持ち出すと、豪快な追い込みを見せて重賞初制覇。グランプリボス産駒はJRA重賞初勝利を飾った。タイムは1分59秒7。半馬身差の2着には勝ち馬同様に馬場の外めから脚を伸ばしたヒュミドール(5番人気)、さらに2馬身半差遅れた3着に武豊騎乗で格上挑戦のスーパーフェザー(8番人気)が入った。
勝ったモズナガレボシは外枠も良く、ハンデも軽かたったものの、これだけ見事に展開も嵌ったのだから、松山の好騎乗だろう。レースもうまいし、こんな競馬ができるなら今後も面白い。2着ヒュミドールは完全に勝ちレース。勝った馬とはハンデの差か・・・。3着スーパーフェザーは展開が嵌った。さすがに最後は足が止まった。6着フェルコニアは直線止まったところを見る距離が長いのかも・・・。
モズナガレボシは、父グランプリボス、母モズフリムカナイデ(母父クロフネ)という血統。北海道浦河町・谷川牧場の生産馬で、馬主は(有)キャピタル・システム。通算成績は23戦4勝。重賞は初制覇。【小倉記念】は、管理する荒川義之調教師、騎乗した松山弘平ともに初勝利となった。
今日の甲子園、4試合やるらしい。第4試合目の小松大谷VS.高川学園の試合っていったい何時に終わるだろう!?