ソフトバンクを退団した松坂大輔(37)が、破格の条件で阪神、中日ら複数球団に移籍打診を行っているらしい。その売込み条件が基本年俸2000万円強という“超安売りセール”だから驚く。Rソックスでの全盛期には1000万ドル(当時約12億円)を超える年俸を手にしていた松坂にとっては約50分の1の金額だが、そこには最後のチャンスにかけるという壮絶な決意が伝わってくる逆オファーだ。もちろん、結果を残せば、インセンティブ契約はついているようだが、松坂が約2000万円強で獲得できるのならば、球団にリスクはなく、その人気面も含めて復活の可能性に賭ける魅力は十分にある。
正直、現在のプロ野球界は広島やDeNA、ソフトバンクの躍進を受けて巨人を始め、生え抜きの若手育成の方向に向かっている。しかし松坂の話題性、観客動員力、カリスマ性がチームの若手に与える影響力を考えると獲得検討の可能性が出てくるだろう。
では手を挙げる球団はあるのか。前述の阪神は野手に関しては、金本監督が、「若手を競争させて育てたい」という方針を強く打ち出しているが、消耗の激しい投手陣の補強については別。松坂がもし復活を果たしてローテーを埋めることにでもなれば儲けもので、その話題性、カリスマ性を加味すれば、たとえ失敗しても2000万円の投資ならばリスクはない。巨人戦にでも登板となれば…その日のグッズだけで元は取れるのではないか。
また中日には松坂の兄貴分として親交の深いデニー友利が編成部にいるため環境としてはいい。加えて外国人頼みだった先発陣には、小笠原慎之介(20)らの若手が出てきているものの、今季2桁勝利を挙げた投手が一人もいない。もし松坂がクオリティスタートを十分に守れるようなピッチングを見せることができれば、そこに入るこむ余地はある。そして思うように観客動員がのびてこないナゴヤドームで、話題性のある松坂が予告先発すれば、1試合投げるだけで簡単に元はとれるのではないだろうか。そしてベテラン投手が頑張れる土壌もある。今季は松坂よりも年上の岩瀬仁紀(44)が今季カムバック賞を獲得したし、山本昌は50歳まで投げた。松坂入団で先発松坂→中継ぎ山井(41歳)→抑え岩瀬(44歳)観てみたいなぁ。果たして松坂の去就はどうなる⁉
JRAは昨日、日本中央競馬会競馬施行規程第147条第202号(競馬の公正確保について業務上の注意義務を負う者としてふさわしくない非行のあった者)により、木幡育也騎手(19・藤沢和)の騎乗を停止することを発表した。原因は未成年にもかかわらず飲酒・喫煙行為があったとみられる。実は木幡育也はこの騎乗停止が初めてではない。今年の9月10日の中山競馬のレースで騎乗した後に受けたドーピング検査(薬物使用に関する検査)により、同騎手の検体から対象薬物として指定されている利尿剤「フロセミド」が検出されたことが判明。日本中央競馬会競馬施行規程第147条第20号に該当することにより、9月14日から10月13日まで30日間の騎乗停止となっているのだ。まぁ前回は落馬の影響で出たむくみを取るため、利尿剤を服用した際には事前に申告していたが、医師から処方された薬物ではなく、母親が用意したものを服用し、事前の申告も怠っていたためで不注意度が大きかったが、今回はちょっと違う。
せっかく木幡3兄弟として頑張ってきているし、父・初広も含めた4人が騎乗するレースも今年あった(2017年4月1日、中山競馬場の第6レースで木幡初広(父)、初也(長男)、巧也(次男)、育也(三男)が同一レースに騎乗する。親子4人が同一レースに出場するのはJRA史上初。また同年6月3日、東京競馬場第1レースで、初也が1着・初広が2着に入り、JRA所属騎手では初となる親子ワンツーを決めた)のに…。まぁそうはいっても父・初広も2000年8月18日、乗用車を運転して中山競馬場の調整ルームに向かう途中、自動車事故を起こし、同年9月30日まで騎乗を自粛し、受賞資格を得ていた2000年度のフェアプレー賞を辞退。さらに翌2001年4月には日本中央競馬会より1か月間の騎乗停止処分を受けているので育也ばかりは責められないが…。とにかく郁也には騎乗ぶりで挽回してほしい!
明日行われる【ターコイズS】には面白い記録が懸かっている馬が出走する。戸崎騎乗のワンブレスアウェイ(牝4・古賀慎)である。半姉タガノエリザベート(父スペシャルウィーク)が09年【ファンタジーS】、全姉キャットコインが15年【デイリー杯クイーンC】、半妹ロックディスタウンが17年【札幌2歳S】の重賞ウイナーで、ワンブレスアウェイが【ターコイズS】を勝てば、史上初の4姉妹によるJRA重賞制覇となるのだ(グレード制が導入された84年以降)。実は4きょうだい以上の重賞制覇は決して珍しくはなく、最多はビワハイジの子どもで6きょうだいが存在する。ちなみに母ストレイキャットは父StormCat、母ローミンレイシェル(父マイニング)の血統で、ゼンノロブロイの半妹。現役時の成績は1戦12着が1回となっている。
では明日の予想。まずは前述した【ターコイズS】。本命は7番フロンテアクイーン。格上挑戦になるが、重賞でも好走歴のある馬。53㌔なら十分勝負になる。相手は2,6,10,11,12,14番。阪神メイン【タンザナイトS】は1番アットザシーサイド。前走は枠順が悪かった。ただ着差ほど負けておらず、逆転は可能。相手は2,6,7,10,11,14番。中京メイン【中京日経賞】は穴狙い。16番デスティニーソング本命。このクラスいつでも勝っておかしくない馬だが、札幌は疲れが溜まっていたのだろう。今回の休み明けが絶好の狙い目。相手はちょっと広めに2,5,7,8,10,11,14番。
先週は勝利した競馬。今週も稼いで【有馬記念】に向かいたい!