夏の甲子園出場校は残り3校となったが、今日その中の2地区で決勝が行われた。まずはセンバツ王者が出場した「大阪大会」決勝。結果はセンバツ王者・大阪桐蔭が公立の雄・大冠を10-8で破り春夏連続で3年ぶり9度目の甲子園出場を決めた。同点の六回1死。1番・藤原恭大外野手(2年)が、右中間へ今大会3本塁打目となる決勝ソロを放った。藤原は今春のセンバツ決勝・履正社戦で先頭打者弾を含む2本塁打を放っている。藤原はU-18日本代表第1次候補にも選ばれている好打者だ。この勝利で大阪桐蔭は今春センバツ1回戦・宇部鴻城戦から公式戦は負けなしの24連勝。甲子園では史上初となる2度目の春夏連覇を目指す。
全国的に注目が集まったのが「西東京大会」決勝。東海大菅生が清宮率いる早実を6―2で下し17年ぶり3度目の甲子園出場を決めた。高校通算史上最多となる108本塁打を期待された清宮幸太郎一塁手(3年)は、8回に右前安打を放ったが本塁打は不発で新記録の更新はならなかった。 試合は東海大菅生が1回に1点を先制し2回に早実が同点に追いついた。5回に東海大菅生が相手の失策などで3点を追加し、6回に早実が1点を返し4―2としたが、東海大菅生は9回にもまた失策に乗じ2点を追加し、早実を振り切った。世の中の高校野球のファンは早実の出場を期待していただろうが、甲子園の混乱を考えると僕はホッとしている。ただ試合を観ていたが、もし甲子園に出ていても雪&野村のバッテリーではしんどいだろうなと思った次第。特に野村のキャッチャーは全国では通用しなかっただろう。
これであとは「宮城地区」だけとなったが、今日準決勝が行なわれ東北が決勝進出を決めたが、もう一試合は仙台育英と東陵が2-2で引き分け再試合となっている。
今日の競馬を振り返る。まずは札幌11Rで行われた【第65回クイーンS】。勝ったのは横山典弘騎乗の2番人気アエロリット(3歳・菊沢隆徳厩舎)。大逃げに成功し、今年の【NHKマイルC】に次ぐ重賞2勝目を挙げた。タイム1分45秒7は、2014年にキャトルフィーユがマークしたレースレコードとタイとなった。レースはアエロリットが好スタートからハナへ。競りかけてきた馬がいない中で後続との差を広げると、直線に向いても脚いろは衰えず、中団から伸びてきたトーセンビクトリー(6番人気)に2馬身1/2差をつけて逃げ切った。さらに1馬身1/4離れた3着にクインズミラーグロ(8番人気)が入った。僕が本命に推した今年の【ヴィクトリアマイル】を勝ったアドマイヤリードは後方3~4番手でレースを進め、直線で外から追い上げたものの6着に終わった。
勝ったアエロリットは作戦勝ちのような勝利だったが、力があるゆえの勝利。スピードもあるし気分さえ損ねなければ、今後も目が離せない。2着トーセンビクトリーはこのくらいの距離が良さそう。元々重賞勝ちもあるし、このコースもあっている。3着も洋芝がいい馬。確実に戸からだけは走るし、このくらい走っても不思議ではない。6着アドマイアヤリードは外々を回るレース。位置取りも悪くルメールも打つ手なし。はっきり言ってこのコースは合わない。
アエロリットは、父クロフネ、母アステリックス(母父ネオユニヴァース)という血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は(有)サンデーレーシング。通算成績は7戦3勝。【クイーンS】は、菊沢隆徳調教師初勝利。横山典は1991年イナズマクロス、98年エアデジャヴーに次いで3勝目。
新潟で行なわれた「サマースプリントシリーズ(全6戦)」の第3戦、【第17回アイビスサマーダッシュ】は、西田雄一郎騎乗の8番人気ラインミーティア(牡7歳・水野貴広厩舎)が重賞初制覇を飾った。タイムは54秒2。クビ差の2着はフィドゥーシア(1番人気)で、さらに1馬身半離れた3着にレジーナフォルテ(4番人気)が入った。2番人気のアクティブミノル4着に敗れた。レース外枠勢による激しい攻防となった。大外枠の2番人気アクティブミノル、7枠14番レジーナフォルテにフィドゥーシアが積極的に絡んでいく。レース後半、この3頭の争いからフィドゥ-シアが抜け出したが、前半、後方で満を持していたラインミーティアがフィドゥーシアをクビ差捕えてゴールイン。“千直のスペシャリスト”と言われる西田にとっても会心のレースとなった。
勝ったラインミーティアだが、西田の一か八かの作戦が見事嵌った。ギリギリまで追い出しを我慢した好騎乗。この作戦が嵌れば1200mでも好勝負できそうだが・・・。2着フィドゥーシアはほとんど勝ったレース。血統的にもまだこれから強くなりそうで、注目したい。3着レジーナフォルテは3歳牝馬でありながらよく頑張っている。昨年55秒0で走っており、直線1000mの適性もありそう。まだ3歳牝馬です。これから成長するだろう。
ラインミーティアは、父メイショウボーラー、母アラマサフェアリー(母父オース)という血統。北海道新冠町・アラキフアームの生産馬で、馬主は大澤繁昌氏。通算成績は36戦5勝。重賞初勝利。【アイビスSD】は、水野貴広調教師は初勝利。西田は2010年ケイティラブに次いで2勝目となった。
今日大阪桐蔭を最後まで苦しめた大冠だが、もともと島上高校分校大冠校としてスタートした大阪府立の普通科共学校。1986年に開校、95年に大冠高校として独立した。野球部は86年に創部したが、これまで甲子園出場はなく、今回の大阪大会決勝進出が最高成績だ。強豪私学のような専用グラウンドは持たず、校内のグラウンドを使用。一部は他の部活動と共用している。しかし過去には、プロ野球のスカウトの目に留まるような好投手を複数輩出するなど、東山宏司監督(55)は選手育成に定評があるという。15年夏には大阪大会準決勝に進出。この時は甲子園に出場した大阪偕星に敗れている。
今大会は3回戦で東海大仰星を破り、5回戦では大阪偕星にリベンジを果たした。準決勝では強豪・上宮を下すなど、甲子園出場経験のある強豪私学を沈めてきた。
甲子園は日本一のチームの前に夢に終わったが、この一戦は今後へ大きな自信につながるだろう。今後も[大冠]という高校を注目したい!
来週の日曜には甲子園に行きます!