風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「阿弥陀堂だより」

2012-03-14 | 読書
優しい物語。
仕事や生活に疲れた気持ちが
主人公達とともに癒されていくようだ。
読んでいて、ふと岩手が懐かしくなった。
田舎の生活は不便ではあるけれど
それは急いで時間を使うからなのだな、
ゆっくりした時間を過ごすならば
山や川、木々や花々に囲まれて生きる方が
より自然なのだな・・・と気付かされた。
都会に住む人にこそ読んで欲しい。

数年前に「エチオピアからの手紙」を読んだが、
この作品もいかにも南木さんらしい穏やかな文体。
細かいキズがたくさんつき、乾いた心へ
温泉につけたように暖かさが染み入って来た。
映画にもなっているが見ていない。
これは見たいな。

「阿弥陀堂だより」南木佳士:著 文春文庫
コメント
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