風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

CD「御訛り」

2012-03-10 | 音楽
コレすごい。
1曲、2曲聴いただけでも感心していたが
アルバム1枚聴くとすごさがわかる。
「夢の中へ」「大きな古時計」「東京」など
誰でも知ってる曲の秋田弁バージョンなのだが、
ただのキワものではない。
何といってもコーラスを含めた演奏が完璧。
そして何気に歌がウマいのね、このヒト。
優しい声で柔らかい発音の秋田弁の歌詞を聴いていると
まるでフランス語かスペイン語の歌を聴いてるキブン。

まずは1曲目、「夢の中へ」でつかみはOK。
この時点でその大真面目な演奏と歌に腹を抱えてしまう。
3曲目の「赤ちょうちん」は
秋田弁の表現が妙に哀愁を帯びていて
可笑しい半面ちょっとペーソスを味わうことができる。
そして何といっても4曲目の「案山子」。
これはもう原曲よりこちらの方がよりリアルであり、
ホロッとする気持ちを通り越し胸に迫ってくる。

~手紙コ書げねば 電話かげるだげで良い
 銭ッコ頼む・・・どしゃべるばりでも良い
 お前(メ)の笑った面(ツラ)見でくて待ぢでる
 母さんどさ 聴がせでやってけれじゃ~

~お前(メ)だて街っちゃの雪景色の中で
 まったぐあの案山子とふとじみでに
 とじぇねぐねぇべが 涙こぽすてねぇべが
 身体ッコ悪ぐしてらんでねぇべが~

(いろんな意味で)涙がにじむ(^^;

7~8曲目の「亜麻色の髪の乙女」「サボテンの花」で
クスッとさせ(実際は爆笑)、
とうとう黙って聴いていられなくなるのが
11曲目に入っている「クラリネットをこわしちゃった」。
これはもう一人で聴いていても涙がにじむほど笑える。
電車の中でipodを聴いていた時は
まじめに「マスクしてて良かった」と思った(笑)

秋田弁への訳詞&歌は秋田出身で名古屋在住の伊藤秀志。
知る人ぞ知る「くどい太めの納豆売り」を歌ったヒト(笑)
「御訛り」にはvol.2もあり、
「納豆売り」は「異邦人」や「愛はかげろう」などとともに
そっちに入っている。
コメント
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