風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

発想の転換

2008-06-18 | 風屋日記
麦畑

まもなく麦秋

4月に配給卸値を30%上げたばかりの輸入小麦を
今度は更に20%値上げすると政府が発表した。
民間企業は石油製品、穀物、乳製品などの原材料高騰を
適正に価格転嫁できず青息吐息だというのに
お国は単純に「国際取引価格が上がったので」とケロリン。
マレーシアやインド、インドネシアなどでは
ガソリン高騰がインフレに繋がらないよう
国庫負担で価格にクッションを設けているというのに。
タイやベトナムでは国内食料供給の安定のために
輸出制限まで行っているというのに。

コトは小麦だけでは済まない。
食料自給率が30%しかない日本は
これから予想される国際取引への食料品の供給制限や
それに伴うさらなる高騰にどう対処するつもりなのか。
工業製品輸出のスケープゴートとして
輸出入バランスのために食料輸入を緩和してきた日本。
国内農業関連産業は年々お寒い状況となりつつある。
それでもまだ減反を行うつもりなのだろうか。
一度荒れた土地は簡単には田圃に戻すことができないのに。
価格が高くなっても輸入せざるを得ない
そんな日本が食料品の国際取引価格を更に押し上げ、
途上国の飢餓に「貢献」している。

食料品輸入緩和により畜産農家も減ってしまった。
いきおい肉類も輸入に頼らざるを得なくなってきている。
そしてアメリカ産牛肉の安全の問題。
なめられてるよ。
それに気づいた韓国の人達は大規模デモで抗議してるけど
日本人は「牛丼が食べられるから輸入再開大歓迎」だってさ。
アメリカの輸出業者は見えないところで嘲笑ってるよ。

輸入小麦の配給卸値高騰に伴って
うどん、パスタ、パン、ピザなどが値上がりしている。
でもね、以前から国産小麦を使っている店では変わらない。
値段が追いついてきたって感じかな。
これまで安かった店とほとんど変わらない値段で
国内産食品のおいしいものが食べられるようになってきた。
考え方を変えるとこれは我々にとってラッキー(笑)
せっかくだからみんなで安全なおいしいものを食べよう。
できれば地元産の食材でね。

さて農家の皆さん。
ようやく皆さんの時代がやってきた。
米も小麦もトウモロコシも、どんどん作って売ろうよ。
減反政策になんざ耳を貸すこたぁない。大丈夫。
このまま原材料高騰が続き、景気が後退すれば
円だって安くなって輸入食材はますます値上がりする。
価格が同じなら安全でおいしい方がいいに決まってる。
もちろん畜産農家の方々も肉類、乳製品をどんどん売ろう。
食料のピンチこそ、実は皆さんのチャンスなのだから。
コメント
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