吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

"無人販売(所)" 随想の記

2021年11月30日 | Weblog

平成28(2016)年7月25日(土)、ご縁を得て交誼させていただいている岐阜県は美濃加茂市の正眼寺という禅寺(臨済宗)の住職 山川宗玄老師からのお招きで、正眼短期大学(学長:山川宗玄老師)の 第61回「正眼寺夏期講座」で講話をさせていただいた。

身の程知らずにて、お受けした講話のタイトルは「地球市民として生きるために」で、聴講される方々は 正眼短大の学生や正眼寺の僧侶&雲水さんと地元の檀家さんや近隣の農家さん及び短大や禅堂の先生方。「ヒトは一人では生きられない」がための 人類やあらゆる生きものが共有共存する地球にあっての「地球市民として生きるために」の講話を、厚顔のままで行った。

一時間余りの講話のあとの質疑応答時の、ある(農家さんの)女性の質問が印象に残っている。どちらかというと、あまり多くないお米の耕作も機械を使わず ”汗して”無農薬で、はざ掛けのお米を耕作し、畑でも無農薬での野菜を栽培していらっしゃる。その朝採り野菜を畑道脇の無人販売(所) で販売しているのだが、この頃 ”盗まれること”が多く、困っているという。

「どうしたらいいか?」ということでしょうが、わたしには“正解”の応答ができなかった。短絡に「幾分かが盗難されることを甘受されて」「これからもいままでどおり、野菜の無人販売をお続けになられたらいかがでしょうか」と答えて別れた。いまでこそ、コインロッカー式や盗難予防カメラや無線監視システムなどあるが、これからも 多くの人々が喜んで 1個百円の朝採り野菜を買ってくださる無人販売をつづけてくださっている姿を願った。

ちなみに、Googleで「無人販売所」を検索すると トータル103万件も出てくるが、「無人販売(所)・盗難」と検索しても64万件も出る。もともと、農家の畑道横などで始まった無人販売所ではあるが、いまでは商店街や町中などに沢山ある。野菜以外に飲み物の自動販売機や衣料品小物や雑貨などのコインロッカー販売などあって、みなさん“盗難”リスクを排除している。人の“善”だけに寄せた野中の無人販売所がなつかしい。

 

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