”言葉”を交して暮らしているのは人間だけではない、という。5月23日のNHKテレビ「ダーウィンが来た!」で、京都大学の鈴木俊貴博士の鳥語(研究)講座放送があった。野山に生育する小鳥というか、スズメ目雀類カラ類の鳥たち(カラ類シジュウカラ科)は、混群したりして暮らすという。
混群生活とは、私たちの集団(集落)して暮らす社会生活と同じだ。シジュウカラ、ゴジュウカラ、ヤマガラ、コガラ、ヒガラ、エナガやメジロたちが仲間だ。「(こっちの方に)エサがあるから、”集まれ”」①と言ったり、「(天敵の)タカが来たから、”気をつけろ/逃げろ”」②などと、鳴き声言葉で知らせ合っているという。
①の”集まれ”という言葉は、コガラがディディディと鳴き言葉すれば、シジュウカラはヂヂヂと、ヤマガラはニィニィニィと言う(鳴く)らしい。②の(タカが来たので)”気をつけろ/逃げろ”という言葉は、シジュウカラがヒ-ヒ-ヒ-と、ヤマガラはスィスィスィと、コガラはチ、チ、チと鳴いて知らせ合うという。単純にワンワード交流するだけでなく、文章口語的に”タカやヘビなどに”「警戒して、(こっちに)集まれ」のように単語を組み合わせて使うという。
このように同類や仲間で集まって遊んだり暮したりする生きものは、人間だけではないとみられる。猿や象などのような大きな動物や野鳥や蝶のような小さな生きものにも、混群や共同生活のような習性があるのではないか。同じ価値観や生き方で仲間(共同)生活するために、相互理解できるコミュニケーション言葉や仕草を持っているのではないだろうか。