吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

”つながり”(関係性)パワーが安心社会をつくる。

2008年05月03日 | Weblog
 平成19年度の内閣府の「国民生活白書」は”つながり”がテーマ。アンケート調査などをベースにした内容は、お世辞にも褒められたものではないが、何か”見えない”テーマにチャレンジしてみようとしたことを歓迎したい。

 個室化、核家族化に個人・個性尊重傾向が社会の趨勢になって久しい。親は子供の人格や個性を尊重するあまり、子供を叱れない。意見もいえない。大人や先生の顔色を窺いながら”勝手”をする子供。町内会や地域の大人たちはと言えば、”よその子供”の悪さをみても”見ぬふり”をする。電車やコンビニ前や街路にたむろい、周りの人に"不快”を振りまく若者。見て見ない振りをする大人たちを見越して”イタズラや悪さ”をする若者も多い。

 人と人の関係性というか”関わり”や”つながり”が希薄になっているという。関係性が薄いというか無関係なものに”関係しない”暮らし方がかしこいと思い、あまり他人や周りを見ないようになってきているようだ。バーチャルなネットワーク社会のリアリティなのだ。

 2~3年前の世の中のキイワードは、”絆”だった。親と子や家族間の絆および友人間や取引関係間同士の絆を高めることが大事といったものだが、自由市場原理における競争激化や個人主義化、利己主義傾向に警鐘を鳴らしたのだ。リレーションシップ(関係)の度合いを高めて、信頼関係ベースの取引や暮らし方をしようとしたのだ。なかなか”絆”度合いが高まらないまま時がすぎた。

 現実の地域社会や帰属集団社会の絆ネットワーク社会感や関係感が高まらないなかにもかかわらず、SNSやセカンドハウスなどバーチャルな世界におけるネットワーク化は高まっているように見える。タイミングを合わせて「国民生活白書」(平成19年度)の”つながり”テーマなのだ。

 人と人のつながり、地域と地域のつながり、人と地域のつながり、集団と集団のつながりや親と子や家族間のつながりなど。安心や信頼社会づくりのためには、まずは”人間関係力”を高めなければという次第だ。見えないが大事なことだ。

 ”つながり”力を高めるために何が必要なのか。情報か、コミュニケーション(交流)量か、マンション・ライフ傾向の脱却か、個室の撤廃か、地域の集まりをよくすることか。いろいろ、具体的にどのようなライフスタイルを推進することが効果するか、考えてほしい。
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