吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

複雑や混沌(カオス)は、解かないで、じっと見ればいい。

2006年06月12日 | Weblog
 情報が多すぎて、消費者も企業も情報(洪水)に溺れそうだ。すすんで情報(洪水)の中に入り、そして脱出できず(解が得られず)もがいているのだ。生活空間にあるモノも多すぎる。モノも情報も出来る限り”捨てる”ことが大切だ。「必要なものとそうでないものに分類し、そして・・・」などと考えるだけで疲れる。直感やおおまかな判断(ヒューリスティックス)を信じて、”要らないもの”を捨てればいい。「心のゆとり」を取り戻すコツは、モノや情報をミニマムにした”シンプル・ライフ”だ。
 ”複雑系やカオス”と言っている限り、まだ”関心対象をソリューション”しようと考えている証拠だ。人間、自分のこれまでの経験や学習と、自分が身(頭)に付けてきたアルゴリズム(解き方)および自分の主観を信じて”物事”に当たることほど”楽”なことはない。「ヒューリスティクス」(heuristics)という考え方で、「正解が導けるとは限らないが、なるべく正解に近い」答えの状態が得られればいいとする考えです。多くの消費者の商品などの購買行動を言い当てた言葉だ。
 ところが現実には、消費者の多くが、もっとラクに自分の買う商品の購買(選択)をしているのだ。企業(メーカーや流通)のいうブランド(商品)選択モデルなど知るよしもない多くの人々は、「お醤油はコレ、ケチャップはコレ、マヨネーズやドレッシングはコレ、さつま揚げや豚肉はコレ」「洗剤やシャンプーはコレ、下着や靴下はコレ」などと、”行きつけのスーパーマーケットの何階のどこいら辺に売っている(確か今日特売の)こんな色合いやかたちのモノ”と思って、あまり考えず、商品をカゴに入れて買いますが、「これがこの前買ったものと違っていない」のだ。こうしてあまり考えもせず、おおよその勘(感じ)で購入する商品群(こうなるまでが大変なのだが)と、そうでなく「いろいろチェックされ、自分の欲しい特性と比べられて」選ばれなければならない商品群を分け、そして後者や新商品をして、消費者の商品購買(選択)モデルを考えるなら、合理的な感じもしますが、すべてを一括りにしてマーケットリサーチやマーケティングしようとしている姿は、極めて問題解決を遠くしているように思っています。ヒューリスティクスにアプローチするにしても、できるだけ「消費者が無意識的に合理的に行動」するブランド選択議論などから外した方がいい分野と、個人の選択や価値基準が働く分野に分けて”考える”ことが効率的だと思います。
コメント (3)
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