分娩翌日の繁殖雌馬の疝痛。
けっこう痛いが口粘膜の色を見るとかなりの貧血。
年齢は分娩後の子宮動脈破裂をしてもおかしくない年齢。
超音波を体表に当ててみると腹水があり、鼠径近くでは分娩後の子宮が見えた。
直腸検査した者に聞くと血腫を触知できるという。
おそらく右背側結腸だろう。
かなり肥厚しているように見える。
しかし、口粘膜は白くて・・・・・
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結局、結腸捻転だった。
疝痛が開腹手術適応かどうかを判断するのは難しいが、
何かひとつの所見が手術適応を示していたら開腹手術した方が良い。
「超音波画像所見を過信してはいけない」
多くの教科書に書かれていることなのだが、
「超音波画像所見を無視してはいけない」
これもまた真実。
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朝は去勢からの予定だった。
出勤したら当番チームが外傷縫合中。
さらに昨夜からの疝痛の2歳馬も来院するという。
来院したら立っていられないほど痛い。
血液検査では、乳酸値は高いがPCVは42%。
メデトミジンで鎮静しても立ちあがれないので、超音波検査もできない。
・・・・手術しましょう。
一晩以上続いている疝痛。高い乳酸値。ひどい疝痛。
たとえPCVが高くなくても、腹腔に異常がないとは考えにくい。
結腸捻転だった。
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それを終えて、1歳馬の副鼻腔蓄膿。
午後は、2歳馬の腰痿の頚椎X線撮影。
2歳馬の喉頭形成・声帯切除手術 Tieback & Cordectomy.
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そこらの草刈りした~
ブラシカッターも芝刈り機も
おっかなかったゾ~
結腸捻転PCV、上がらない症例3連発Σ(゜д゜lll)
ショックです。益々判断が難しいと感じます。
ばんばでも、直腸用プローブで当てることはできますかね・・・。
かなり肉厚ですが(^^;;
馬の開腹手術が日常的ということがうらやましいのを新たにしましたーー。技術、知識の蓄積が無いので、今後のために教えていただきたいのですが、
留置針はそれぞれどのサイズを、新生仔馬と、成馬につかわれていますか?
腹部の超音波検査は、どらくらいの深さが見られればよいものでしょうか?
大型どこでもドアで、hig先生と先生方の診療所が3時間以内のところに出現してもらえれば嬉しいのですけれどもーー;
青空きれいですね、写っているたんぽぽは、西洋タンポポなのでしょうか?こちらでは、おなじ原っぱで日本タンポポの群生と、西洋タンポポのエリアがあったりしています、日本タンポポの方が色が淡くて華奢なかんじです^^
直腸検査でも大結腸に触れないし、PCVも上がっていない結腸捻転症例がたまにいます。たいていはひどく絞扼されてはいないので、もっと待っても大丈夫な症例なのかもしれません。待っても疝痛は治まらないでしょうから、やっぱり開けなきゃ。となるとは思います。
重輓馬では5MHzのリニアプローブでは厳しいと思います。仔馬なら役に立つと思いますけど。
仔馬と成馬では留置針は使い分けることもありますが、要はどれだけの流量で使いたいかです。そして、14Gより太い留置針は手に入りません。
超音波診断装置は、腹部・胸部では2-3MHzのコンベックスを使いたいですね。それで20数センチの深さまで見ることができます。ポニーや仔馬なら5MHzでも役に立つと思います。
ここらでは西洋タンポポしか見ません。生える「雑草」は牧草が多いです。北海道開拓のあと、畜産業のために持ち込まれた「外来種」でしょう。