これは学術報告を投稿したことがある人には、苦い思い出も、言いたいこともあるだろう;笑
せっかく苦労して時間をかけて論文にまとめたのに、
「価値がわからない」とか、
筋違いの、あるいは細かい指摘とか、が返ってくる。
あるいは、語り口が偉そうで、不親切なコメントとか、だったりもする。
読んで納得したり、対応が難しいと考え込むより、私などは腹を立ててしまうことが多い。
すぐに対応した方が投稿者である自分自身にも、投稿先やreviewerにとっても良いのはわかっているが、
頭を冷やす期間をおかないと対応する気にさえなれないこともしばしば;笑
ー
もちろん冷却時間だっとしても、時をおくのはよろしくない。
自分自身にとっても、投稿した論文を掲載させるという点でも、reviewerにとっても。
この本にも書かれているように、できるだけ早く速く対応した方が良い。
reviewerはほとんどすべてボランティアなのだ。
新規の投稿論文の査読を頼まれるような先生は、自分でも臨床や研究も頑張っている先生たちで、
おまけにそれなりのキャリアがあり、然るべき立場にある先生方で、とても忙しい。
その時間を割いて、完成度が低い論文を読み、間違いを指摘し、良くする方法を考え、それを文章にしてコメントしなければならない。
そのreviewerの立場を頭におきながら、投稿者は真摯に対応しなければならない。
ー
rejectされたら・・
凹むが、rejectの理由としてあげられた点についてしっかり考えて修正した方が良い。
そして、別な学術誌へ再チャレンジすれば良い。
指摘されたことがもっともだと思うなら修正しておかないと・・・・
狭い世界だから、再投稿先の別な学術誌が同じreviewerに査読を依頼することがある。
指摘してやったのに、また小手先の修正だけで投稿しやがって・・とrejectされかねない。
reviewerとのやりとりは、自分の論文をよりよいものに仕上げる最後の機会なのだ。
論文は永遠に残る。
掲載されること以上に、良い報告を残すことこそが本当の成果なのだから。
ー
revision;修正が必要。とされたら・・
「revisionに引っかかったら、チャンス到来です」
これはしたたかな投稿者だ。
そうだ、こういう風にとらえればいいのだ。
major revision と minor revision があり、minor revision だけならかなりacceptに近い。
簡単な修正を求められているだけだったり、自分でも反省すべき間違いを指摘されているだけだったりする。
major revision はピンからキリまである。
現実には修正できるような問題ではなく、根本から考え直さなければならない指摘もある。
そのときは、reviewerと全面対決しなければならない。
修正して、回答して、それでも理解が得られなければ、editorに、reviewerを替えてくれ、と要求するのは1回は許されているようだ。
今は、多くの学術誌が電子投稿(オンライン投稿)になり、中には、誰にreviwerを頼みたいか、
誰はreviwerとして避けたいか、指名できる学術誌もある。
投稿すると、未掲載の論文を読まれることになり、研究のライバルには読まれたくない、あるいは個人的に関係が良くない同業者には見せたくない、ことがあるからだろう。
ー
基本的にはreviewerに反論したり、説得したりしようとしない方が良いと私は自分の経験から思う;笑
「このreviewer、わかっていなくて、自信がないんだな」とでも思わない限り、相手の方が絶対強いからだ。
しかし、
「reviewerがが必ずしもその道のエキスパートであるとは限らない」
「論文の著者ほど時間をかけて既存研究などを調べているとは思えない」
その投稿論文を一番理解しているのは著者だ。
説明すべきことはきちんと説明して納得してもらえば良い。
acceptしてもらいたい一心で、reviewerに求められるままに修正したり、主張を和らげる加筆をすると、せっかくの努力の結晶の価値が下がってしまう。
ー
reviewerは必ず複数いるし、担当editorも含めると2人以上居る。
1人のreviewerからあまりに厳しい指摘があったら、「これこれこういう理由で、修正できない(あるいは修正したくない)。もう1人のreviewerにはご指摘をいただいていないので、こういう修正に留めたい」
という対応も有効なことがある。
最終的には担当editorが、acceptの可否を判断することになる。
ただ、reviewerはeditorが選んでおり、おそらく顔見知りで、信頼しているわけだから、
reviewerの片方でもrejectと言っているのに、editorが「良いよ。私の判断でacceptする。」と言ってくれることはほとんどない;泣笑
ーーー
査読。については、いっぱい書きたいこともあるけど;笑
まあ、長くなるので続きはまたの機会に。
/////////
朝、暗いうちからじいちゃんと散歩する。
じいちゃんが遅れていると、気にして待とうとする。
ゴールデンだからか、レトリーヴァーだからか、あるいはパックを作るオオカミの類ゆえの習性か。
大丈夫、あんたがあっちこち嗅いでシッコ垂れてるうちにじいちゃん来るから。