私は32歳のときに職場から海外研修に出してもらった。カリフォルニアDavisに2週間、フロリダに3週間。USAの馬医療は、私には何もかもが目新しく新鮮だった。
2000年にAAEPと日本の馬獣医師むけのセミナーに参加した。このときは打ち切り旅費で2/3が自費だった。
AAEPにはもっと早く行くべきだったと思った。もうUSAの馬医療の何もかもが知らないこと。という状態ではなくなっていた。注目されていること、新しいこと、知りたいことを学ぶにはAAEPやセミナーは良い場所だった。
2005年にまたAAEPへ行かせてもらった。自分の興味ある講演を集中的に聴くことができた。
学んで来たらそれを実践できる環境になっていた。
今回の香港でのシンポジウムは、そんなわけで7年ぶり4回目の海外修行だった。
シンポジウムそのものの参加費用は15,330香港ドル。
日本円で15万円ほど。
主催者にとっては海外から3名の講師を呼んで、あれだけの実習をやって、移動のためのバスを用意して、3日間の昼食と2夜のディナーも含めてだから、高いものではない。
Dr.Riggsは「香港は何もかも高くて・・・」ともおっしゃっていた。
20名ほどの参加者だったから主催者側は赤字だったかもしれない。
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4泊5日で香港へ行くのは、10万ちょっとの費用だった。
ツアーで4.98万円から!なんていう広告があるが、実際には日程が決められているとそんなに安いツアーはない。
ホテルはネットで安くて便利で最低限安全なところと思って予約して行った。
オリエンタルランダーホテルは失敗だった。
絵にあるような輝く新しいホテルではなく、4つ星などとんでもなく、
部屋もシャワーも、私でも狭かった。
(あれは太った大男なら無理!)
案内にも、ガイドブックにもレストランがある。となっているが、無かった。
夜中は廊下から聞こえる広東語がうるさかった。防音の悪さと廊下の狭さは日本のビジネスホテル以下だった。
でも、そういうホテルに泊まって勉強している自分が好き;笑。
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今回のシンポジウムに参加して良かった。
私にとって充分に価値があったし、楽しめた。
こういう機会はチャンスでもあるし、そしてチャンスを逃すというのはピンチでもある。
ふだんから教科書や文献を読んで勉強はしているつもりでも、最先端の現在進行形の話を聴けることはそれとは違った価値があった。
たとえばCornell大学へDr.Ducharmeに会いにいったからといって特別講義をしてくれるわけでないし、実習で手取り足取り教えてもらえるわけではない。
診療を観にいっても、そうそう毎日見たい手術があるわけではない。
香港ジョッキークラブとDr.Riggs、そして講師の先生たちに心から感謝する。
