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馬医者残日録

サラブレッド生産地の元大動物獣医師の日々

様似山道

2016-10-07 | ワンコ修行

9月のとある日。

様似山道を歩きに出かけた。

日高路の難所、日高耶馬溪を迂回するための道だったのだろう。

誰だ山道に入る前から涼んでいるのは!?

いきなり荒れた沢を標高250mほど登る。

誰も居ないのでノーリード。相棒おおよろこび。

水平な道へ出ると、笹原もなく、見通しも良かった。整備されているせいか、もともと笹が生えないのか??

山道沿いに何本も大木を見ることができる。伐採して搬出するにも険しすぎたのだろう。

途中、何本も沢を横切る。沢へ下り、また尾根へ登る。こりゃ登山だね。

見晴らしが良いところは少ない。

樹や森を見るのが好きな人には面白い。針広混交林

山道を守り、道行く人のために宿を維持した人。

ソローの「森の生活」をバイブルのように崇める人も居るが、ちょっとちがうかも。

「まだ着かないの~」と文句が出る頃、コンブ干し場へ出た。

それからまた山に入り、もうひと歩き。

山道の西端に到着。

3時間半の山歩きでした。

ワンコにはダニ除けをしてから行きましょう。

イベルメクチンの内服のおかげで刺したダニは死ぬのだけれど、大量に刺されたことで相棒は皮膚炎に悩まされたのでした;涙

 

 

 

 


ワンコは馬に蹴られて重症を負う

2016-01-19 | ワンコ修行

私は、馬の顔の陥没骨折をプレートを使って手術してきた。

フェイスガードのようなものを付けて、それへワイヤーで引張り上げておく、というようなことも試したことがあるが、

結局、皮膚を開いて骨の状態を観て、持ち上げておいてプレートで固定する方がうまく行くことが多いと考えている。

Veterinary Surgeryに犬の上顎顔面骨のプレート固定の症例報告が載っている。

これは2歳のラブラドール・レトリーヴァー。

ひどい折れ方で、右上顎が口腔内近くまで割れている。

これは2歳のクーンハウンド。

左下のCT像をみると陥没のひどさがわかる。

7頭の上顎・顔面骨折が扱われているのだが、その原因は・・・

3頭が馬に蹴られた!

1頭が車に轢かれた。

1頭はトラックから落ちた。

1頭は柵の支柱にぶつかった。

1頭はワイン作業場掃除機による。

馬に蹴られる犬が多いんだね~

さすが、USAだ。

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きのうは、

1歳馬の大腿骨滑車OCDの関節鏡手術。

午後は、競走馬の第三中足骨外顆骨折のスクリュー固定。

大荒れの北海道だったが、こちらは大して風も吹かず、雪も5cmほどだった。


暖かかったので・・・

2014-01-25 | ワンコ修行

ゆうべは、9時に呼び出された。

3月分娩予定の繁殖雌馬の疝痛。

術前PCV63%とのこと。

腹囲は異常に膨満。

開腹すると珍しいことに大結腸の途中からの捻転だった。

それも2回転以上捻れて、そこから先は変色し、腫れあがっていた。

大結腸の亜全摘をする。

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今朝は腰がだるかった。

-P1255717

休みだったので、頼まれた診断書を書いてから相棒と散歩に出かけた。

今日は突然寒さが緩んで3月の気温。

防波堤に停まっているオオワシを観ながら河口まで歩く。

P1255723-

人も車もいないのでオフリード。

相棒もあちこち走り回ってご機嫌。

水にも入って、P1255725

寒さや冷たさなど感じないようだ。

P1255729
あ~

でも

そんな

氷の上に乗ったら

まずいんじゃないの・・・・・

と思っていたら、まるで映画かドラマのようだった。

氷が割れてドボン。

這い上がれなくて、情けそうな顔をして氷の端につかまっている。

どうしたものかと思うが、助けにいったらやはり氷が割れてはまるに決まっている。

で・・・・

P1255732
はまりました。

近くの工事現場から一応木材は借りてきて、

その上に寝そべって、できるだけ氷が割れないように近寄って、

相棒の肢を掴んで引き上げるところで氷が割れて、 

あとは水泳。

左写真の材木の先辺りにはまっていたわけですよ。

その辺に私も落ちて、そこからは氷を割って岸に泳いで、

岸近くの厚い氷(白い部分)には這い上がれました。

今日は、暖かかったので大丈夫;笑。

そういうと、コンラート・ローレンツ博士の「人イヌにあう」にも冬のドナウ川に落ちた愛犬を助けるために川へ飛び込んだ話があった。

動物好きって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬鹿だ;笑


犬連れ旅と世の中

2014-01-16 | ワンコ修行

こちらは現代の犬連れ旅の本。

書かれたのは10年ほど前だが、状況はそんなに変わっていないだろう。

Photo
悪徳?ブリーダーからゴールデンレトリーヴァーの子犬を買って犬連れ旅をするようになったシェルパ斉藤のエッセイ。

BE-PALに連載された文章から犬連れ旅をまとめて本にしたのだろう。

BE-PALというアウトドア雑誌は長く続いているが、本当に(真剣に)登山やカヌーをする人には物足りない雑誌で、

出版社もそれを狙っているうまいコンセプトの雑誌だ。

犬連れだと旅行するのにもいろいろな制約がつきまとう。

車に乗せての旅行でも犬連れで宿泊できるところは多くはない。

キャンプ場も犬お断りのところが多い。

まして、移動に車を使わないとなると、公共交通機関はケージに入れてない犬は乗せてくれない。

世の中には犬が嫌い、怖い、あるいはアレルギーの人も少なくないから仕方がないことではある。

雨が降れば、雨宿りするところにさえ困る。

が、意外にヒッチハイクは犬連れでも成功するらしい。

犬好きの人もまた多いからだ。

何も犬連れでヒッチハイクまでして旅しなくても良いようなものだが、その中で「世の中」が見えてくるから面白いのだろう。

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3000
こちらはもう少し固くてまじめ。

転職の合間の休みに、やはり犬連れで北海道まで旅した記録。

このフラットコーテッド・レトリーヴァーもとてもよくしつけられている。

迷惑をかけるようなことはまずしないのだが、大型犬だというだけで存在そのものがたいへん。

周りの人の「寛容」がなければ犬連れ旅などできないのだが、気を使いながらも順調にヒッチハイクやバスで旅できている。

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最近、赤ちゃん連れへの周囲の対応が冷たいことがネットや新聞で議論されていたりする。

泣きわめき、泣き止まない赤ちゃんを連れて飛行機や電車に乗ったり、レストランで食事するのは許されないことなのか?迷惑でしかないのか?

少子化で子どもと生活する比率が減っているからか?

世の中が余裕を失くし、苛立っている人が多いのか?

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そういうと、夏に北海道を旅行する自転車やバイクや歩き旅も減ったように思う。

ヒッチハイカーはもう何年も見かけない。

「少子化」とか、

牧場で働きたいと言ってくる若者が減ったとか、

海外へ出て行く若者が減ったとか、

根底に重なる部分があるように思う。

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連日、マイナス10℃前後の朝が続いている。

この季節は嫌いではない。