ゴールデンを亡くした飼い主は何を読めばいいのか・・・
あのウォッチャーズのミステリー作家クーンツの新作。
時代設定もだいぶ新しくなっている。
荒唐無稽とは言え、科学的な記述もちょっと新しさがある。
リアリティーが、というところまでは行かないけど。
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人と犬の進化の歴史、そして今後のお互いの進化にクーンツは思いを寄せているのだろう。
いつか、人に劣らない知性を持つ犬が現れ、テレパシーで意思疎通できたら?
犬の飼い主の夢であるかもしれない。
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書評はそれほど高くないようだ。
しかし、私は充分たのしめた。
読後感も悪くない。
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夜、有茎脂肪腫による空腸纏絡を手術した。
眠ろうとしたが、何か騒がしい音がする。
そのうち雷だとわかった。
眠りに落ちた頃、電話で起こされた。
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11歳。午後8時に疝痛を発見したが、その時にはもう痛がっていた痕があった。
そして、午後10時過ぎ。
PCV65%、厳しいんじゃないの・・・・・
開腹して、膨満した結腸のガスを管付きの針を刺して抜いた。
それから術創外へ引っ張り出した。
ひどい色と浮腫性の肥厚だが、骨盤曲を切開して内容を捨てる。
それで色調が回復する症例もあるから。
骨盤曲の粘膜はすでに壊死の状態。
色調も回復しない。
盲腸も引き出して、盲腸結腸ヒダの部分を見るが、そこより基部も損傷が進んでいる。
盲腸結腸ヒダより基部は切除することができない。
あきらめるしかない。
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雨が少なかった4月。
5月になっても暖かい。
それが雨が降った。
草が伸びている。
土曜日に結腸捻転2頭。
日曜日に結腸捻転1頭。
月曜日に結腸捻転2頭。
事故が少ない春だったが、疝痛の季節がやってきた。