大漁


LEICA X1

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どうやら今年はカブトムシの当たり年のようだ。
昨年捕獲したカブトムシが産んだ卵がかえり、何匹かの幼虫をケースで飼育していた。
それらが成虫になり喜んでいたのだが、それよりも今年は野生のカブトムシが次々に捕れて、ケースが一杯になってしまった。

その量が凄い。
郊外の工場での話だが、毎日のように数匹捕れて、多い日は10数匹捕獲するようだ。
大きなプラスチックのケースで飼育していたが、どんどん増えていくので、仕方なく追加のケースを買ってきた。

ひとつには、例のカブトムシ捕獲木箱が活躍していることがある。
最初は昨年僕が設計したものを使っていたが、木工部門の社員が改良して、さらに多くの虫が撮れる箱を作ったのだ。
年齢の高い社員も含めて、男はカブトムシの採集に夢中になることがわかった(笑)

またカブトムシが匂いに敏感であることが、今更ながらわかった。
箱の中に虫ゼリーや発酵した果物を入れてあるのだが、それらに群がるようにカブトムシが集ってくる。
空になった虫ゼリーのケースをゴミ袋に放り込んでおくと、そちらにも集ってきて、袋の中でゴソゴソと音がする。
以前は真夜中過ぎでないと活動を始めなかったのに、今年は午後5時頃からブンブンと飛んでおり、匂いに釣られて集ってくる。

もうひとつ、やはりカブトムシの活動日は、オスとメスではっきりと分かれることもわかった。
オスが捕れる日は、オスばかりが箱に入っている。
メスの捕れる日は、今度は入っているのは全部メスだ。
この法則性の原因が、未だに判明しない。

捕れたカブトムシが、たちまち100匹を超えてしまったので、欲しいという人に片っ端から持たせるようにした。
今年は自然界にいくらでもいると思うのだが、案外みな捕獲の方法がわからないようだ。
カブトムシは一生の活動量が決まっているようで、エサをやり元気にさせると、その分短命で死んでいく。
それならと、生きているうちにどんどん人にあげてしまうことにした。

気になるのは例の原発の問題だ。
何しろ腐葉土で育っている生物だ。
気になって測定器で測ってみたのだが、特に問題はなさそうで、周辺の放射線量と変わらない。
それを相手に告げた上で、自己責任で飼って欲しいと言って渡している。
大量発生との因果関係も気になるが、恐らく単純に昨夏の猛暑の影響ではないかと考えている。

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