COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
足の形
SIGMA DP3Merrill
大きな画像
足の形が悪いのは、父親の遺伝だと思っている。
父親は僕と違って、スラリとスマートな体型であったが、足の形はよくなかったようで、よく母親からそのことをからかわれていた。
剣道では足さばきの達人として有名であったのに、不思議な話ではある。
俺のは偏平足ではない、ちゃんと土踏まずもある・・とよく言っていたが、妙に幅の広い足であったのは確かだ。
父親が癌の手術で入院した時、その弟である叔父が、同じく癌で亡くなった。
兄弟揃って病に倒れ、家族は大変であった。
僕は叔父の葬儀に参列し、そのまま父の入院するがんセンターに向かった。
病床にあり、弟の葬儀に参列できなかった父に、報告に行ったのだ。
手術後の父が横たわるベッドの脇で、父の白い足を見て、「これと同じものを、ついさっき見た」と思った。
最初は、何だったろう・・と考えた。
すぐに、叔父の遺体を棺に移した時に見たことに気付いた。
皆で叔父の体を持ち上げた時、僕が足のほうを持ったのだ。
その足と同じ形の足が、布団から出ていた。
その事を話すと、手術後で管が何本も体につながり、動くこともままならない状態の父は、上を向いたまま苦笑いした。
あの足に、僕の足もそっくりなのだろう。
僕の祖母の足も、同じ形であったと、Mrs.COLKIDが言う。
Mrs.COLKIDは、時折祖母や父親の足をマッサージしていたので、足の形をよく知っているのだ。
耳の遠い祖母は、気持ちよさそうに足を揉んでもらいながら、ひとりで昔話や自慢話をしていた。
足の形が悪いのだから、靴の形もカッコ悪くなるのは当然である。
自分の足にしっくりくる靴ほど、スマートさに欠ける形状になる。
何しろ履いている当人は、真上から自分の靴を見ることになるので、余計にそれが気になって仕方が無い。
しかし考えてみれば、父や祖母の血を引く証ともいえる特殊な形状の足である。
正統に引き継いだ者は、もしかすると僕ひとりかもしれない。
そう考えると、自分の足が少しいとおしいものにも思えてくるが・・・(笑)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 小さな被害 | エジプト型 » |
コメント |
コメントはありません。 |
コメントを投稿する |