COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
ブレ防止
ご存知の通り、僕は手ブレ防止機構が好きではない。
写真を撮る時は根性でカメラを押さえ込まなければいけない・・・なんてことを、軟弱カメラマンの僕が思っているわけでは決して無い(笑)
単に、精密なレンズをメカ的に動かすこと自体が嫌なのと、その制約が設計に与える悪影響を勝手に想像しているからに過ぎない。
揺れを検知してモーターでレンズを駆動することは、常に一テンポ遅れて制御しているような印象を与えるし、レンズの動きの反作用がかえって新しい揺れを生んでいる様な気もする。
あくまでイメージ的なものであるが・・・
そもそもカメラを固定することが基本であって、ブレを軽減する技術ばかりが進むなんて、間違った方向に進んでいるのではないか・・なんて原理主義的なことも考えていたのだが(笑)、超望遠の画像をライブビューで見ていると、生半可な方法でこのブレをおさえるのは無理なことも痛感した。
(地面そのものが揺れているのがわかるのだ)
だから画質に影響を与えないブレ防止機構があるのなら、ぜひ欲しいものだとも考えている。
今日K師匠と話していて、将来電気的な手ブレ補正機能が開発されたら、それは案外いいのではないか・・という話になった。
撮像素子の感知したデータを、ピクセル単位でずらすことで、ブレを打ち消すことが出来るのではないか。
たとえば1枚の写真を撮る時に、露光時間内のデータを瞬間的に10回に分けて記録する。
その10枚の画像それぞれに対し、センサーが算出したブレの分ピクセルをずらすか、あるいは画像解析で像の位置を一致させてから、1枚の写真に合成する。
1枚に合成すれば、面積当たりの露光時間は、普通に1枚撮影したものと変わらなくなる。
これが実現すればメカ的に動かす部分がまったくないし、制御の遅れもゼロに近いから画質的劣化が少ない。
ただ撮像素子のイメージサークルを、ブレの分だけ余裕をみて少し大きくすればいいだけだ。
問題はそれだけの計算を一瞬で終わらせる高速処理と、大量の画像を一瞬で記録する高性能メモリの実現である。
しかしその分野は日々進んでいるから、案外遠くない将来に解決がつくだろう。
ま、本当にそのような技術が実現するかどうかはわからないが、個人的には大いに期待している。
もしそのような時代が来れば、レンズをメカ的に動かすことは、過渡期の技術と言われるのではないか?
D3 + AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED
コメント ( 11 ) | Trackback ( 0 )
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あれだって本当は固定したいくらいです(笑)
僕の使っているソニーの7年前のデジタルビデオカメラにすでに搭載されてるような気がします。光学系は全く固定のままで、CCDも動かなくてソフトウェア上でブレをキャンセルしてくれてるのでたぶんそうです。CCDの面積がブレを見越して少し広いんですよね。
最近のフジのコンデジにも搭載されてると思いました。
2400万画素のD3Xに案外それが搭載されたりして。(笑)ソニーやフジみたいな業務用カメラのメーカーが特許をもっているみたいですが。
「写真の手ブレを補正する新技術、MITとトロント大学が開発」
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20197687,00.htm
僕はもっと単純なものかと思っていました。
高画素でもできるんですかね?
いずれにしてもビデオメーカーなら出来そうですね。
ニコンはブレ防止はレンズ側で行うべきとさんざ宣伝していますから、すぐには難しいでしょうが、CCD側にも搭載して連動式はありうるようですね。
CCD交換式にして高画素なタイプにグレードアップできるという特許はニコンが持っているそうです。
これは例のパソコンの性能をそうとう必要とするというやつですか?
いずれにしてもデジタル技術はまだ発展する余地がかなりありますね。
人間側が対応しきれなくて、「こんなの写真じゃない」とか「こうまでして写真を撮りたくない」とか言う姿が目に浮かびます(笑)
新アクティブイメージエリア方式
“ハンディカム”本体に内蔵の2つのジャイロセンサーが撮影中の手ブレを感知し、画像の乱れを電子的に補正します。
と、実に簡単に書いてあります。
これ以外にも最新技術てんこ盛りで、ある意味デジカメよりも全然進んでいるみたいですね。
確かに、実際望遠を使ってもピントはしっかりターゲットに追従するし、逆光でも露出は自動補正でしかも瞬時に補正してくれるし、ブレはキャンセルして安定しているし、片手で撮影できて素晴らしいです。常時ライブビューですしね。これが今から7年前です。おまけに今ではフルハイビジョンでシーン認識でしょ?(笑)
シャッターが開いている間、被写体を追ってイメージサークル内でフレームを動かし、そのデータを加算する??
とっくにこのようなことはやっていたのでしょうか?
なぜ写真メーカーはレンズを動かすんでしょうね。
その方が画質がいいのでしょうか?
それとも特許の問題??
私一応業界(メーカー)関係者なので、一言言いたくなっておじゃまします。(^^;
colkidさんの師匠 K様がおっしゃっているタイプの電子式手ぶれ補正(少し大きめの撮像素子でデータを取り、電子的に補正することでブレを軽減する)は、主にムービーで使われていますね。
現時点では、ブレを検出して補正の方向性を見いだすために「前後のフレーム」が必要になります。
スチルカメラにこの技術を適用するためには「1.高速連写を前提として、複数枚のショットからブレ方向を検出する」「撮像素子に入力されたデータ(=映像)以外に、加速度センサ等で別途動き(ブレ)情報を取得する」のが常識的なアプローチかなと思います。
MIT&トロント大学の方式のように、得られた(一枚だけの)画像のみからブレ方向の判定を行うのは、「一枚処理するのに10分~15分かかる」というように中々シンドイものがありそうです。
私は技術者ではありませんが、技術・開発系の人に言わせれば「電子化する前の段階でできる限り補正して欲しい」と言いそうですね。
ニコンの考え方もたぶんこれに近いのでしょう。
一言と言わず、どんどん発言よろしくお願いいたします(笑)
スチルカメラで2000万画素クラスのカメラのデータを、複数(たとえば10画像を)一瞬で解析して処理する能力って、現時点ですでにあるものなのでしょうか?
何だかそちらで進めた方が画質がいいような気もします(笑)
昔会社で振動の解析に3次元加速度センサーなるものを購入したことがありました。
当時は「武器」に相当するということで、何に使うか申請し念書を書かされました。
ミサイル内部に搭載されて位置の検知などに使われていたようですね。
はるか彼方を歩く人の揺れまで察知する恐ろしく高性能なセンサーでした。
僕はあの時の経験で加速度センサーはけっこう信頼していて、ナビも加速度センサー入りを買っています(笑)