COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
線の太さ
D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2
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昨年のことであるが、青山にある某高級靴メーカーの直営店に行った。
ローファーで有名なフランスのメーカーである。
ひとつくらい、そこの製品を持っていてもいいだろうと思ったのだ。
当然いつも買っている靴より値が張るので、それなりに覚悟して行った。
お店に入ると、その日はお客さんが大勢来ていて、試着スペースは埋まっていた。
店員さんも対応に手一杯で、しばらくひとりで棚に展示されている製品を見ていた。
その日は、ローファーを買うつもりであった。
ご存知の通り、僕はローファーのサイズ選びでいつも失敗している。
お店で専門家に選んでもらえば、上手くいくのではないかと思ったのだ。
棚にある靴を、いくつか手に取り、細かく観察した。
確かに作りはいい。
ところが、そうしているうちに、買おうという気持ちが段々と薄れてきた。
現物を目の前にして、購入意欲が失われてしまったのだ。
これほどの品質の製品であるから、高いお金を出すだけの価値はあるのだろう。
僕自身ものを作る立場の人間であり、製品を生み出すこと、品質を維持することの大変さは理解している。
矛盾するようだが、それゆえに過度の思い入れやこだわりを持たないようにしている。
作る時の苦労が痛いほどわかり、それを考えると肩がこってしまうのだ。
それだけ手の込んだものが、汚れてしまうのにも耐えられない。
そもそも靴は、地面に踏みつけて使うものである。
見方を変えれば、手間をかけた作品を、日々破壊しているようなものである。
そのため、日常的に使うものの品質は、程ほどに抑えておきたいという気持ちがある。
また、僕自身の嗜好として、線の太いものを好む傾向がある。
アメリカ靴やカントリーシューズ、ワークブーツなど、少々大味なものばかり買うのも、それが理由である。
鉛筆でいえば、Hで描いた精密画より、2Bを使った力強い線のほうが好きなのだ。
結局、その日は買わずにお店を出た。
たまたまお店が混んでいて、ひとりでじっくり製品を見る時間があったため、そのような結果になった。
最初から店員さんと話して、試着していれば、恐らく購入していただろう。
まあ、買えば買ったで、それなりに得るものはあったのだろうが・・・
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ボクはひとまずD500をオーダーしました。
私はD1桁は使うことがないので今回はパスの予定です。
D5のイメージセンサーを載せたDf2なら触手が動きますか?
D300ユーザたちを6年間待たせたD500はなかなかの仕様です。
久々にワクワクする一眼レフが登場した感じがしてます。
ただ今回の新機種の仕様は、よく今の時代にこれだけワクワクさせるものを出せたなと感心しました。