新米


D850 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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那須から新米を送ってきた。
しかし義父から電話があり、今年のお米は出来がよくないという。
天候が悪く日照時間も短く、満足のいく出来ではないというのだ。

出来高も少ないようで、近所には収穫できなかった家もあるという。
まだ少しでもお米がとれただけいい方のようだ。
農家は天候に左右されるので大変である。

この数年の出来は決して悪くなかった。
別の知り合いの実家からも魚沼産のお米をいただくが、この数年は明らかに那須のお米の方が味が上だった。
温暖化の影響か、新潟の天候も不順だったようだ。

米の味の良し悪しは局地的なもので、有名な産地だからといってすべて美味しいとは限らない。
田のある場所の土壌や水捌けなど、そのエリアの環境が強く影響する。
田んぼが隣同士なのに味が全然違うこともある。

那須の実家は山々の合間にあり、山から養分が田畑に流れ込むそうで、かなり条件がいい。
現地のコンテストでも優勝や準優勝を何度も受賞しており、魚沼産の最上級のものと比べても互角以上の味であった。
そのため僕も結婚してからはずっといい思いをしており、親戚に分けてもかなり好評である。

しかし今年は不本意な出来であると義父は言う。
人に食べてもらう以上は、恥ずかしくないものを届けたいという思いがあるのだろう。

早速そのお米でご飯を炊いてみたが、味は決して悪くなかった。
ただいつものようにお米の色が真っ白ではなく、普通にスーパーで売られているものに近い少しくすんだ色であった。
しかしこの味なら、まあ文句は無い。

義父が元気な頃は、収穫した米はすべて天日干しにして、たっぷりと手間をかけて作っていた。
まるで作品を創るかのようだった。
しかし両親とも歳をとり、農作業はほとんど出来なくなった。
この数年は作業は近所の人たちにお願いして、乾燥にも機械を使うようになった。

以前のお米の特徴は、時間が経ち古米となっても驚くほど美味しいということであった。
今年のお米は、少なくとも新米のうちはなかなか美味しい。
もしかすると古くなった時に、以前のものと差が出るのかもしれないが・・・
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