アドバイス


D810 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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行きつけの靴屋さんで、若いお客さんたちと話をした。
なかなか楽しい時間であった。
自分の子供のような年齢の人たちと話すのはとても面白い。

ひとりは成人式に出るための靴を探しに来た若者であった。
バチッと決めて、同期の者たちに差をつけたい、ということらしい。
彼にとって、成人式は一世一代の晴れ舞台なのだ。
しかしスーツを着るのは初めてなので、何を選んでいいかわからず、四苦八苦しているようだ。

彼は既に濃紺の上下を買って、鮮やかな赤いネクタイを組み合わせていた。
少々素っ頓狂な組み合わせであったが、僕は専門家ではないので、あまり口を挟まなかった。
お店のオーナーがアパレル関係の出身者なので、いろいろとアドバイスをしていた。
変わった模様の入ったスーツで、それを活かすのは難易度が高く、オーナーも腕を組んで悩んでいた。
結局、靴より先にネクタイを他の色に買い換える必要がある、ということになった(笑)

もう一人は、ボーナスが出たのでいい靴を買いに来た、という若者であった。
昨年もボーナスで高価な靴を一足購入したのだという。
そこから革靴にはまったらしい。
候補の靴をズラリと並べて、何度も試着を繰り返していた。
靴に関しては僕も多少の知識があるので、いくつかアドバイスをした。

ひとりはフローシャイムの黒いウイングチップ、もうひとりはコードバンのサドルシューズを買っていった。
どちらもかなり高価な靴である。
若者が「欲しい」という思いを原動力に、分不相応なくらいの、思い切った買い物をするのを見るのは楽しい。

僕の時は、成人式なんて面倒で行かなかった。
今はあんなに力を入れるものかと感心した。
そのことをオーナーに話すと、そりゃああの歳でお洒落に思い入れが無かったら終わりでしょう、と言われた。
成程そういうものか。

自分にもあのくらいの購入意欲があれば・・・と思った。
なんてことを冗談でも書いたら、また怒られそうだ(笑)
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