閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

おいしい絵本のつくりかた

2006-07-13 16:14:37 | 絵本のつくりかた

次に出す予定の絵本2冊の打ち合わせを画家さんとしました。
画家はMです。だから打ち合わせは、自宅で、すぐできます。
夕食後、片付けを済ませて、テーブルでお茶を飲みながら、
「それでは…」「おねがいしまあす」。

ふつうだと編集者さんをはさんで3者会談なのですが、
田舎の山の中に住んでいるので、
出かけるのも来ていただくのも時間がかかります。
作家と画家が同じ家にいると、話が早い。
思いついたときパッと相談できて、修正もすぐできて、
とことん納得いくまで何度でも話し合えて…とても便利。

「絵と文と、どっちが先ですか」ってよく聞かれます。
うちの場合は、ほとんど文(ネーム)が先です。
わたしは文章を書いて、ざっと場面割りをします。
32ページの絵本なら15場面になるよう番号をふって書きます。

それをMが見て(もし気に入れば、ですよ)ラフを描きます。
ラフは、大判のクロッキー帳を32マスに区切って
おおまかな構図を鉛筆で描いてあります。
映画の絵コンテと同じ。
この作業は喫茶店でも電車の中でもできるらしいです。
でも、まだイメージがかたまっていないので、
わたしは見せてもらえません。

次の段階で、ダミーができます。
ダミーというのは、画用紙を実際の絵本のサイズにして、
本のようにとじて、鉛筆で絵を描き、ネームを貼り付けたもの。
絵本には「ページをめくる」という動きの要素が不可欠なので、
必ずこういう試作品をつくるのです。

で、ここからが、打ち合わせ。
何度も何度もめくって、1場面ずつ検討していきます。
「ここ、こうしたら」「そうだね」って、絵も文も
その場で消して書き直したりします。
問題を解決するのに時間がかかることもあります。
意見が合わず、どっちもガンコに譲らない、ってことも、
まあ、ないわけではない、か。

昔の、家内制手工業。
下町の長屋で、職人さんとおかみさんとふたり、
せっせと招き猫か何か作ってる。そういう感じ。

ダミーがしっかりできた段階で、編集者さんの意見を聞き、
そのあとまだ編集会議とか販売会議とかタイトル会議とか、
数々の難関をくぐり抜けて…ようやく本番の絵が描ける。
ふう。まだまだ道のりは遠いです。

…それはそうと、先日の「ニュータイプロマンス」。
あの絵ってパソコンソフトで描かれたものなんですね。
「手塗りに似た」ってことは、手塗りじゃないんだ…。
パソコンでここまで描けるなんて知らなかったです。
本当に絵の具も筆もいらないのかな。びっくりびっくり。
(Mはパソコンどころか携帯電話もかけられないので
Kからは「古代人」と呼ばれております)

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丸茄子

2006-07-13 11:39:08 | 日々

…をいただきました。新潟の特産品だそうです。
両手で持つと、まあるい茄子色の壺、のような感じ。
砲丸投げの砲丸って、これくらい?
8個ずつきれいに並んだ箱が、2つ。

毎年、苗を4~5本植えると夏じゅう採れるので、
茄子は買う必要がないのですが、今年は苗が小さくて
うまく育ちませんでした。珍しいことです。
先日、Mが仕事で糸魚川に出かけ、たまたまその話をしたら
地元の方がすぐに送ってくださったのです。
昨夜は2個を切って油で焼き、甘味噌をのせて食べました。
柔らかくて、しっかりしてて、美味しい。
「トマトソースも合うんじゃない?」とKが言うので、
今夜はきっとそうなるでしょう。
さてさて、16個の茄子、全部食べきれるだろうか。

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