<3386> 奈良県のレッドデータブックの花たち(43) オオバヤドリギ(大葉宿木) ヤドリギ科
[学名] Taxillus yadoriki
[奈良県のカテゴリー] 絶滅危惧種
[特徴] アラカシ、ウバメガシなどの常緑樹やイロハモミジ、イヌシデなどの落葉樹に半寄生する常緑小低木乃至低木で、ややつる性になり、大きいもので高さ1メートルほど。樹皮は灰白色で、茶褐色の縦縞と赤褐色の皮目が目立つ。葉は長さ2~6センチの卵形または広楕円形で、鋸歯はなく、先は尖らない。質は革質で、厚く、裏面には赤褐色の星状毛が密生する。花期は9~12月で、葉腋に長さが3センチほどの筒状の花を2~5個つける。花被の外側には赤褐色の星状毛が密生する。内側は緑色がかり、先が4裂し、反り返る。液果の実は長さが7ミリほどの広楕円形で、赤褐色の星状毛に被われる。
[分布] 本州の関東地方以西、四国、九州、沖縄。国外では中国。
[県内分布] 北部の奈良市と南部の十津川村。ほかは確認されていない。
[記事] 『大切にしたい奈良県の野生動植物』(奈良県版レッドデータブック2016改訂版)によると、「産地は奈良公園とその周辺、および十津川村でしか確認されていない。個体数も少ない。奈良ではイロハモミジ、イヌシデに寄生、十津川村ではアラカシ、ウバメガシに寄生する。危険要因は寄主の伐採」という。 写真はイロハモミジに寄生するオオバヤドリギ(左)とその実(右)。
生きものは何かに寄り添うか
何かを頼りにして生きている
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