<1469> 正 月
正月や あっといふ間の 三ケ日
正月というのは新しい年を迎え、齢を一つ加える意識に及ぶ。七十歳代の私の年齢域にある者にはめでたくも何ともなく、それよりも、齢を意識しなければならないので嫌だという御仁も多かろう。だが、私などは、冬休みと重なる子供のころからの経験により、楽しいという心持ちが正月にはあるので、今も正月には印象のよいところがある。
今日は七日で、七草粥の日。今日までを松の内と呼び、門松を取り去り、年神さまを見送る日で、今日を正月の終わりとする。地方によっては日を異にするが、はや、その七日である。楽しい時の過ぎるのは早く感じるもので、正月はあっという間だった。
私には、今年の三ケ日も妄想録で妄想に耽ってみたが、このほどその妄想に添うような北朝鮮の水爆実験が成功したというニュースが報じられた。真偽のほどは定かでないが、国際社会は即座に反応を示し、妄想の展開に現実が被さって来た感なきにしもあらずで、妄想と高を括ってもいられないような気分にもなるところである。
これは、所謂、正月気分も吹っ飛ぶニュースではあったと言えようか。日常の現実に引き戻され、夢の妄想者も「びっくりぽん」といった体で、現実世界の心理は各国軒並み株価を大幅に下げるという反応を見せた。国際社会の今後の対応が気になるところであるが、今年の世界情勢は中東の渦に朝鮮半島の渦が加えられる気配が濃厚ということで、目が離せない。 写真は我が家の七草粥。 正月や 子供のころに 帰りゆく