<837> 大絵馬の奉納
迎春の 準備に忙しなき 神社
今年も、残りわずか。二週間を切った。神社仏閣の多い大和では、このところ各地の社寺で迎春準備が行なわれ、ニュースにもなっている。十八日には天理市新泉町の大和神社(おおやまとじんじゃ)で、来年の干支である馬の大絵馬が奉納された。
大和神社は日本大國魂大神を主祭神とする『日本書紀』にも見える神社で、第十代崇神天皇のとき、飢饉などで世の中が乱れ、それまで皇居内に祀られていた神々を皇居外に遷し祀った。結果、天神地祇の天の神とされる天照大神が伊勢神宮に、地の神とされる國魂大神がこの大和神社に祀られた。創建は崇神天皇十二年と言われ、延喜式内社の名神大社で、旧官幣大社の格にある。
絵馬は高さが1.5メートル、横幅が1.8メートルの大きさで、画家の塩谷栄一さん(72)が手がけた「白馬入蘆花」と題する水彩画で、龍とともに白馬が天空に駈けのぼるような躍動する姿が描かれている。今年、巳年の絵馬に続いて奉納された。
午前十一時から拝殿において奉納の式が行われ、地区の代表や世話人など約二十人が参列し、玉串を捧げた後、宮司が絵馬の白馬に眼を描き入れて式を終えた。塩谷さんは「来年は冬季五輪の年、躍動の年になれば」と話していた。写真は奉納された午年の絵馬と絵馬の白馬に眼を描き入れる塩谷宮司。