春は、植物も動物も、活発、賑やかな季節。母の家の庭の草取りが間に合わない。何とか、種を落とす前に取ってしまいたかったけれど、向こうの方が勢いがある。私の二本の手では足りない。
数年前、庭にタンポポが沢山生えて、黄色の花の庭って感じだった。タンポポの根は、太くてしっかり地面に入り込んで、抜くのが大変だ。これを退治することに決めて、花を見つけたらすぐに引っこ抜き、見過ごして綿毛になったら、飛ばさないようにそっとむしって捨てた。2,3年それに徹したら、タンポポはほとんどなくなった。しかし、今庭に多く見られるのが、セイタカアワダチソウの苗だ。いつのまにか、沢山の種を落とされたのだ。こっちを退治すれば、あっちが勢力をあげる。庭は雑草の鬩ぎ合いだ。
畑では、野菜を植えるため、耕して畝をこしらえたら、ネコたちが崩してトイレをする。ときに大きな穴を掘って、モグラを引っ張り出して遊んでいる。ヘビも、卵から孵ってまもないのや、少し大きく成長したのやら、3度も捕まえてきた。チョウチョやヤモリ、外にはいろんな生きものがいて、ネコたちの狩りの練習には最適だ。獲物がまだ元気であれば、ネコから取り上げて、草むらに返してやっている。わたしは巳年なので、皆に嫌われるヘビさんには特に親切にしたい。
藤棚のアケビの茂みの中にハトが潜んでいる。今まで2度、多分ネコだろうと思うが、襲われた。またこんな危険なところに巣を作ってしまった。石のように微動だにしないハト、生きているのだろうか。潜んでいるのは、親なのかヒナなのか、周りにはほかのハトは見かけない。ネコに見つからず、生き延びてくれることを祈っている。