花・伊太利

日々の生活に関する備忘録です。

老境 おまけ

2013-09-01 14:18:11 | Book
 「山の音」の一場面です。主人公信吾の息子である修一が不倫相手の家でお酒を飲み、深夜、泥酔して帰ってきます。その物音で目覚めた信吾は、修一の妻菊子が酔った夫を介抱するのを寝床で聞きながら、次のような思いを持ちます。「夫婦というものはおたがいの悪行を果てしなく吸いこんでしまう、不気味な沼のようでもある。」 長く一緒に住んでいれば、多少のことには慣れてしまい、いちいち目くじらを立てるようなこともなくなってくると思うのですが、「果てしなく吸いこんでしまう、不気味な沼」と言われれば、潔癖症と言うか、観念的に過ぎる表現ではないかと思いました。

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