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5人に2人が高齢者の国

『2030年の日本』より

5人に2人が高齢者の国

 日本は今「超・超高齢社会」とも言うべき社会に向かっています。

 「高齢社会」というのは、専門的には高齢化率が14%、つまり高齢者(65歳以上)の人口が総人口の11%を超える社会を言います。そして7%以上14%未満を「高齢化社会」と呼び、21%以上は「超高齢社会」と呼びます。日本ではすでに2010年に23%です。

 1970年ですら高齢化率は7・1%しかなかったのですが、1995年には14・6%となり、ほぼ「高齢社会」となったわけです。

 これが2030年には31・6%、2060年には39・9%になると予測されています。人口の4割が高齢者という、ものすごい状況です。

 日本でいちばん人口が多い世代は戦後すぐ、1947年から49年にかけての第1次ベビーブームに生まれた世代、いわゆる「団塊世代」ですが、この団塊世代が2012年から65歳になり始めました。だから、これから高齢化率がぐっと上がるわけです。

 さらに、1971年から74年にかけての第2次ベビーブームに生まれた世代、いわゆる「団塊ジュニア」が、2036年から65歳になり始める。2036年には団塊世代は87~89歳ですから、まだかなり多くの人が生きている。ですので、2036年を過ぎると、高齢化率がまたぐっと上がるわけです。

団塊ジュニアは「逆・老老介護」の時代? のように高齢化が進んでいくと、

 2055年の日本でいちばん人口が多いのは何歳になると思いますか?

 私はこの2年ほど、講演を頼まれると必ず聴衆にこの質問をしてきました。

 いちばん多かった回答は60歳というもの。そう答えた人に、じゃあ、今は何歳がいちばん多いですかと質問すると、40歳だと回答する人すらいる。

 しかし、2013年現在でいちばん多い年齢が1949年生まれの64歳ですから、2055年が60歳だとは考えにくい。

 正解は81歳なんです。さらに2060年になると、いちばん多いのは86歳になる。つまりそれは、1974年生まれです。団塊ジュニアです。団塊ジュニアがいちばん多くなるんですね。

 もちろん2060年にならなくても、2020年から2030年にかけて団塊ジュニアがいちばん多い世代になります。現在いちばん多い団塊世代が、今後だんだん亡くなっていくからですね。それに代わって団塊ジュニアがいちばん多くなる状態が長く統きます。2050年には73年生まれの77歳が、2055年には74年生まれの81歳がいちばん多くなるのです。

 86歳がいちばん多い社会になると、大変です。泥棒だっ!て警察を呼ぶと警察官は73歳。救急車を呼ぶと救急隊員は75歳。病院に担ぎ込まれるとお医者さんはみんな日野原重明先生だ、というようなことになります。極端に言えばですが。

 しかし、極端とばかりも言っていられません。私の母は82歳ですが足が悪い。ですので、ヘルパーさんが来てくれる。ところがヘルパーさんは86歳なんです! 体の丈夫な86歳の女性が家事を手伝いに来てくれるのです。

 でも、2060年、団塊ジュニアが86歳になったら、こうやって80代同士が助け合うのが当たり前になるでしょう。それどころか、体の元気な80代が、体の調子の悪い60代を助けるというケースも増えるでしょう。いわば「逆・老老介護」です。

中国の高齢者は3億人、インドの未成年は4億人

 では、海外ではどうか。人口の予測を見た中国、インド、そしてナイジェリアの年齢別人口を見てみましょう。

 2010年を見ると、中国は、経済開放政策後に生まれた30~34歳がいちばん多くなっています。30~34歳だけで1億2731万人、日本の総人口とほぼ同じです。25~39歳だと3億5406万人。とてつもない数です。

 インドはほぼピラミッド型。0~19歳で4億6383万人います。日本は、インド、中国と比べるといかに人口が少ないかがわかります。特に、若い人の数の差はとても大きい。

 これが2050年になると、中国も高齢化が進み、80歳以上がとても多くなります。いちばん多いのは60代前半。経済開放政策後に生まれた世代がそのまま60代になるわけです。80歳以上だけで9834万人。65歳以上は3億3120万人です。

 高齢化先進国である日本が、高齢社会に対応した商品、ビジネスのノウハウを蓄積し、将来それを中国に売る時代が来るという説がありますが、その通りにできるなら、たしかにビッグチャンスです。

 インドはどの年齢も多いですが、高齢者の割合はまだあまり多くありません。とはいえ、65歳以上が2億2767万人になります。しかし、0~19歳も4億2816万人という巨大さです。

 ナイジェリアは、人口が増え、きれいなピラミッド型になっています。0~19歳だけで1億7879万人になります。

 日本は、こうして見ると、ずいぶん小さな、老いた国になっていることがわかります。
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逆コペルニクス的な転換

進化の道しるべと未唯空間

 進化の道しるべのステップは未唯空間に含まれている。

 第一ステップ:価値観の多様化⇒これは個人の分化です。本来、価値観は分化している。それを仕事という名において、それを押しとどめている。

 第二ステップ:情報共有の広がり・ライフログの蓄積⇒これは店舗コミュニティの情報共有と同様なものです。

 第三ステップ:モノつくりのパーソナル化・地縁の見直し⇒これは知己コミュニティそのものです。

 第四ステップ:専門的情報に対する議論・交流の場の結成⇒これはコラボレーションとの関係です。それぞれの人が専門家として、どのように動くのか。その時の議論はどうなっていくのか。

 第五ステップ:知恵・経験のデータバース化⇒これはライブラリそのものです。図書館からのライブラリが先に来ます。個人の思考をカタチにするのは、デジタル書籍から来ます。

逆コペルニクス的な転換

 全ての人間が心を持って、バラバラでありながら、集約できるという仕組みがあるはずがないです。高々、数万年ぐらいでそんなものができる訳がない。これらはすべて、幻想です。

 逆コペルニクス的な転換が必要です。自分たちが動いているよりも、天が動いている方が現実に近いです。認識できる人が居る所の周りだけが動いている。私としては、それとしか理解できない。それ以外の理解は違う思惑で動いているのでしょう。

 そうでなければ、ゲーム的な感覚の世界で十分と思えるのか。全部の世界を作り出しておいて、そこで自律的な世界を作り出そうとするはずです。心というのは、そんなに簡単に作れて、それぞれがバラバラに動けるものなのか、意図はどうなるのか、意志はどうなるのか。

やはり、独我論で生きていく

 入院中に独我論で行くと決めた。奥さんにもその趣旨は示しました。独我論って何と言われたけど。

 ズボンのお尻が敗れています。縫わないといけない。今年はこのズボンで済ませます。去年の5月にパートナーの仕事の整理で、サファイアなきサファイアを覚悟した時から、自分の恰好に対する興味をなくしました。本当は生きることへの興味も失いました。

視力が落ちている

 車の時計が見えない。視力が落ちています。退職まで、目は持つのかな

 それを含めて、本がなじまない。

岡崎図書館の10冊

 316.8『アメリカ黒人から見た日本、中国1895-1945』ブラック・インターナショナリズムの盛衰

 304『データでわかる2030年の日本』

 253『アメリカン・フロンティアの原風景』西部劇・先住民・奴隷制・科学・宗教

 191『神学の起源』社会における機能

 712.1『彫刻と戦争の近代』

 585.0『メディアとしての紙の文化史』

 410.2『数学は歴史をどう変えてきたか』ピラミッド建設から無限の探求へ 予約本

 367.3『「育メン」現象の社会学』育児・子育て参加の希望を叶えるために

 134.9『存在と時間(二)』

 316.8『民族紛争』

追加の豊田市図書館の7冊

 789『からだで作る「芸」の思想』武術と能の対話

 361.4『異文化理解入門』グローバルな時代を生きるための

 778.21『日本の映画ポスター芸術

 134.4『完全解読 ヘーゲル「精神現象学」』

 134.4『超解読!はじめてのヘーゲル「精神現象学」』

 378.1『生涯学習・社会教育行政必携』

 290.93『南ドイツ』フランクフルト ミュンヘン ロマンティック街道 古城街道
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