高麗橋桜花 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主・「大阪食文化研究所」主宰森田龍彦のブログです。どうぞご贔屓にお願い申し上ます。

2012年の振り返り。

2013-01-05 | 筆者の徒然なるままに

 新年あけましておめでとうございます!!

 昨年は相変わらず忙しい日と暇な日の差が激しいかったですが、それでもトータルで考えると多くのお客様がお越し下さいました、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。本当に有難うございます。

 
 昨年、私自身は40歳不惑のを迎えました。
 第一線で活躍し続ける諸先輩がお聞きになれば一笑に付されてしまうと思いますが、この一年は体力を衰えを感じることが多かったです。それはオープンしてから約3年、ずっと走り続けてきた疲労の蓄積のためのかもしれません。とにかく年末は本当に厳しかったです。

 料理的には、オープンしてからずっと課題だったことへの改善に着手しました。

 まずは焼き物。

 夏に炭床を導入し、今冬には炭を紀州備長炭の丸炭にしたことで飛躍的にバリエーションが増えました。焼きというシンプルな料理法ですが、やはり炭の素晴らしさを日々感じております。

 そして、器。

 オープンの際に引き継いだ器はほとんど入れ替えてなくなりました。高価な器が必ずしも良いというわけではないのでしょうが、なぜ日本料理の器が多種多様なのか、少し理解出来たかもしれません。
 あと、今年篠原さん・北野さん2人の陶芸家の方と桜花で料理と器の3人展が開催出来たこともとても貴重な経験でした。

 お任せ料理。

 旬菜桜花のおまかせは4200円から。これは外食の中で、和食が少しずつ身近なもので無くなりつつあることへの危惧と、現在の自分の身の丈にあった所からスタートしたいという気持ちからの設定です。

 これまで桜花の一つの特徴だった数々の酒肴が今は少し控えめになりました。日本料理の流れは一千数百年の洗練された叡智のの積み重ね。加えれば野暮ったくなり、離れ過ぎれば粋じゃなくなる。

 お客様からの貴重なアドバイスを糧に改善しようとすればするほど、一般的な日本料理の流れに近づいていく。改めて、本当に良く考えられていると痛感しました。

 ですが、その流れをなぞるだけでは4200円という設定ではチープなものしか提供出来ませんし、桜花の一番の存在価値 生産者の方から分けて頂く食材と思いを込めた料理を表現出来ません。
 

 今は日本料理という大きな枠組みの中で、どこまで自分らしさを表現出来るのかを意識しています。そして、次の課題。見立て・ストーリーの構築に取り組みたいと思っています。

 人。

 料理人は料理だけでなく、人としての力量も大切なのですね。特に日本料理はそういうものが顕著に表れるような気がしています。
 厨房に立つ自分。以前より格段に集中力が高まっていると思います。その反面、まだまだ自分自身の感情に飲み込まれることが多いのが大きな課題です。もう少し大らかに、大きな懐を持てるようになりたいです。

 スタッフ。

 この一年、頑張ってくれました。本当にありがとう!!

 確実に成長していると思います。でも、まだまだもっと出来る、いつもそんな思いになってしまいます。やはり、これからの将来のことを考えると、ついつい言葉が熱くなってしまいます。。。

 私自身が仕事ではすごくせっかちなのだからでしょうね、、、もう少し体と思考のスピードを上げてほしいと思います。そして一番大切にしてほしいのは思い・思いやりです。

 今年もまだまだ成長出来る伸びしろはまだまだあります。そして、そこを良くしていけば、もっとたくさんの笑顔に出会えるはず。
 

 この一年もこの志を胸に頑張りたいと思いますので、ご指導・ご鞭撻よろしくお願い致します。 

 

 
 

  

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