高麗橋桜花 徒然日記ー料理人はどこまでできるのか ー

「高麗橋桜花」店主・「大阪食文化研究所」主宰森田龍彦のブログです。どうぞご贔屓にお願い申し上ます。

高槻樫田の恵み

2005-11-20 | 生産者訪問

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 高槻から亀岡に向かう6号線の途中に樫田という地域があります。そこに渡辺さんの畑はあります。
 渡辺さんは親子で原木の椎茸栽培に取り組まれておりますが、椎茸の他にも露地とハウスでいろいろな野菜を作られています。(フォトアルバムの高槻樫田の恵みをご覧になってください) 渡辺さんの野菜は有機栽培ではないものの、鶏糞や牛糞、腐葉土などの堆肥を使って、農薬などを極力抑えた栽培をしておられます。他にもおが屑や籾殻を使って、野菜に負担をかけないように心がけているそうです。
 渡辺さんの原木しいたけは楢の木で、3センチ程穴を開けてその中に椎茸の菌糸を植えて栽培します。そして、発砲スチロールで穴を塞いで椎茸以外の雑菌が繁殖しないようにします。その後成熟した椎茸は、なんと栓をしている発泡スチロールを押しのけて穴から出てくるそうです。なっ、なっ、なんと恐るべきパワーなのでしょうか。ほんまにびっくりです。軽い枝なら椎茸が支えることが出来るくらいにしっかりとしているそうです。その反面、以外にも原木の椎茸は振動に凄く敏感で、楢の木を激しく揺らすと未熟なままでも穴から飛び出そうとするらしく、とてもデリケートな菌でもあるそうです。(なので、育成中の椎茸の中には人を滅多に入れないそうです) 今後は楢の原木からさらに味が良いとされているクヌギの原木での椎茸作りに挑戦されるそうです。(ちなみに、帰りに渡辺さんは桜の木で育てた原木なめたけをくださり、早速お鍋に入れて食べました。一般に出回っているなめたけとは比べ物にならない香りと食感、風味でした。やっぱり、本物は違います。それを知らないことって、仕方ないかもしれないけどとても悲しいことですね)
 渡辺さんの畑には始めて畑に出来ているところを見た野菜がいっぱいありました。壬生菜やホワイトセロリ・若牛蒡・白菜・小松菜が大切に育てられておりました。あまり、時間が無くてそこまで詳しくお話を聞くことが出来ませんでしたが、それでもとても参考になることばかりでした。
 途中、渡辺さんが柚子湯と柿をご馳走してくださいました。もちろん、両方とも渡辺さんの自家製です。こだわりのある生産者さんや野菜達に囲まれて飲む、この素朴はおもてなしがとても心に響きました。やはり、これからも頑張ってこの活動を続けて行こうと思いました。渡辺さんのとても柔和な笑顔と更に良い物を作りたいという情熱、そんな思いや野菜・きのこをはやく皆さんに食べてもらえる日が来る様に頑張りたいです。
 お土産に頂いたホワイトセロリはサラダで、柚子は柚子湯と絞りかすはお風呂に入れて、原木のなめたけはお鍋に入れてとても楽しく頂きました。渡辺さん、ほんとうにありがとうございます。

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