霜後桃源記  

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稲刈りと枝豆収穫 その二

2024-09-12 21:40:39 | 
 一年で一番ハードなスケジュールをこなすには稲刈りが順調に進むことが
大前提となる。
 今日は、その大前提が崩れてしまった。
 高森の二枚目の田圃で刈取り部に稲が絡みつくトラブルに見舞われ、自力
修復が出来なかった。
 クボタのOさんにヘルプの依頼をしたものの、到着は三時間後とのこと。
 結局、本日予定した分を終えたのは周囲が暗くなり始める時間帯となった
ため、枝豆収獲は明朝に順延し収穫量も半分にせざるを得なくなった。
 その間、周囲は一時的に黒雲に覆われたが、神のご加護で「にわか雨」は
田圃を外して通り過ぎてくれた。


 米の品薄と価格高騰に関しビント外れの論評が多い中で、今朝の毎日新聞
社説(2024.9.12)は現場の肌感覚とマッチしているように思えた。

   「コメの品薄と価格高騰 供給基盤のもろさ直視を」

 想定外の需要変動に対応する余力を失いつつあるのではないか。主食の供給
基盤を点検する必要がある。
 8月から小売店でコメの不足が顕著となった。新米が出回り始めて品薄は
解消されつつあるが、需給逼迫の影響が尾を引き、肥料価格の上昇も重なって
米価が高騰している。
 猛暑の影響で品質の良い商品が減る一方、訪日外国人数の回復に伴い外食向
けの需要が増えた。そこに南海トラフ地震臨時情報を受けた買いだめが発生
し、供給が追いつかなくなったという。
 ただ、冷夏による不作で輸入を迫られた1993年の「コメ騒動」と異なり、
作況は平年並みだった。訪日客による消費増は需要全体の0・4%程度とみら
れる。買いだめも一時的なものだ。
 農林水産省は、在庫全体でみると大きな不足はなかったと説明する。だが、
業務用は確保できていても、小売り向けが払底したとの見方がある。6月ごろ
から在庫の減少を懸念する声もあった。流通の状況をきめ細かくチェックし、
対策を講じておくべきだった。 
 そもそも、米価維持を優先する農政によって供給力が低下している。生産量
を割り当てる減反を廃止した後も、飼料米などに補助金を出すことで主食米の
生産を抑制する施策が続く。作付面積はこの10年で2割近く減った。
 気候変動への備えも万全とはいえない。暑さに強い品種の作付けは約15%
にとどまる。米どころの新潟県では昨年、通常なら80%台のコシヒカリの1等
米比率が約5%に落ち込み、衝撃が広がった。
 稲作農家は高齢化が進み、60歳以上が約9割を占める。意欲のある担い手へ
の農地集約を加速させなければ、生産は先細りする。
 コストの転嫁は必要だが、適正価格からかけ離れれば消費者のコメ離れを
招く。供給不足が慢性化し、米価を押し上げる事態は避けなければならない。
需給の均衡に重きを置いて生産を抑えてきた農政のゆがみを正す必要がある。
 従来の路線を踏襲するだけでは、経営力を備えた農家は育たない。農地の
集約を進めて効率的に生産し、輸出や加工、外食で需要を開拓する。そうし
た活力ある産業への転換を急ぐ時だ。
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