霜後桃源記  

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政権政党を目指すなら

2021-12-06 20:20:45 | 社会
   一昨日「共産党アレルギーは言い訳」の記事を紹介した意図は、立憲の共産
寄りが諸悪の根源的報道に反論したかったためだった。
    国会を軽視し続ける自民党の横暴を阻止するためにも立憲と共産が連携して
頑張って貰わねば日本の民主主義は守れない。

  しかし、共産主義や共産党の綱領を是認する趣旨では無い。
  護憲を旗印に掲げながら天皇制を否定するのは矛盾であるし、現実を無視し
日米安保や自衛隊を否定するのは無理筋にみえる。

  万年少数野党に甘んじるならそれでもいいが、政権を担う政党を目指すので
れば、もっと現実を直視すべきである。
  それでも「弱い者の味方」を旗印に党としての独自性を発揮できるはず。

 シンパかと思われる瀬戸内寂聴が生前、「共産党は党名を変更すべし」と主
張していたが、負のイメージを払拭するためにも「機は熟している」と思われ
る。

 ちなみに、「共産党は足腰が強い」が一般的評価だが、その足腰の一端を担
っている市議団と話しをする機会が数年前にあったが、基本的人権の何たるか
も理解出来ていないことに驚いた。
 これでは「政治ゴッコは出来ても市民の権利は守れない」と思われた。


 (今朝の栗駒山、右は焼石岳か。午後は小雨模様の天気となった)

今朝の毎日新聞「風知草」も同じような感想を述べていた。 

共産党、政権参加なら=山田孝男

 総選挙の野党共闘には自公与党を追い詰める歴史的意義があった――という
のが、日本共産党中央委員会総会(11月27、28日)の衆院選総括である。
 総会の討論で異論は出なかったのか? 志位和夫委員長に尋ねると、「あり
ません」と答えた。
 野党共闘が来夏の参院選へ向けて充実し、実を結ぶとすれば、基本政策をめ
ぐる徹底討論を乗り越え、政権党の器量を示す党内民主主義が立ち現れた時だ
と私は思う。そういう関心から共産党の総括に対する疑問を申し述べたい。
      ◇
 共産党は2日間にわたる総会のうち、冒頭の、野党共闘を評価する志位の幹
部会報告(2時間)と、2日目の、これも志位による結語(30分)の動画をユー
チューブで公開している。その間に討論があり、66人が発言したというが、発
言の中身は分からない。
 「異論を言うなって言ってるんですか?」
 志位に愚直に聞いてみたが、「言うな、なんてことはないですヨ」と余裕の
笑顔でかわされた。
 志位の報告で気になったのは、「支配勢力や一部メディアが喧伝(けんで
ん)している『野党共闘は失敗』という大キャンペーンは、まったく事実に反
するデマ攻撃」である――というような宣伝口調の断定である。
 志位は「日米安保、自衛隊、天皇――に事寄せた共産党批判は、野党共闘分
断を狙う支配勢力の戦略」だとも言っている。
 しかし、共産党の綱領には、将来の課題と断ってこそいるが、日米安保条約
廃棄、自衛隊解消、天皇の制度の存廃の解決と書いてある。まさに、それゆえ
に中道・保守勢力が共産党と距離を置き、協力をためらう核心の問題である。
 安全保障は単に軍備・用兵の問題ではない。政治外交と密接に絡む。党の基
本文書に、同盟をいずれやめる、自衛隊をなくす――という趣旨を書き込んだ
政党が政権に参加すれば、対外関係に波及する。
 天皇またしかり。
 「現制度は、民主主義および人間の平等の原則と両立するものではなく、
(中略)その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決さ
れるべきものである」――と書く綱領の感覚は、国民の8割近くが象徴天皇制
を支持している現代の世論調査とは懸け離れている。
      ◇
 泉健太・新代表(47)を選出した立憲民主党の代表選は、候補者との質疑応
答も、投票も公開された。半面、浅い論戦のまま和やかに役職を分かち合った
軽さが、全体の印象を薄いものにした。選挙戦術優先で共産党と共闘継続か、
基本政策重視で共闘解消か――をめぐり、激論あってしかるべきところ、そう
いう展開にならなかった。
 明後日で太平洋戦争開戦から80年になる。

 テレビや新聞の開戦回顧特集は、知らぬ間に常識を見失った当時の指導者た
ちの、過去の成功にとらわれた慢心、帝国は無敵・無謬(むびゅう)という過
信、人々の意思疎通の欠如、責任回避を掘り下げていた。
 教訓は現代の政治にも当てはまる。与党は言わずもがなだが、安保や天皇を
めぐる共産党綱領の現実離れも、私から見れば度を超している。常に原則的な
批判を示す野党を貫くならそれでいいが、政権参加を狙うのなら現綱領の絶対
視は改めるべきだろう。
 そこを直視せず政権参加を急げば、ひずみはどんどん大きくなる。
(敬称略)(特別編集委員)=毎週月曜日に掲載
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