shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Jazz and '80s Part 2

2009-05-16 | Cover Songs
 昨年ここで紹介したストーンズのエレクトリック・ボッサ・カヴァー盤「ボッサン・ストーンズ」のリリース元であるアルゼンチンの “ミュージック・ブローカーズ” レーベルからちょっと目を離した隙に新たな盤がイシューされていた。ロック界の有名アーティスト達を片っ端からユルユル・ボッサ化する “リオ・シリーズ” に対してこちらは80'sの名曲たちをオシャレなジャズにしてしまおうという、いわゆる “ニューヨーク・シリーズ” である。
 きっかけはアマゾンの “この商品を買った人はこんな商品も買っています” だった。それまで画面が重くなるだけで大きなお世話と思っていたこのシステムのおかげで私は “ニューヨーク・シリーズ” の2枚「ジャズ・アンド・'80s」、「ジャズ・アンド・'80s・パート2」と巡り会えたのだ。リアルタイムで聴いてきた大好きな80'sの名曲たちが、これまた大好きなフォービート・ジャズ化されているというのだから期待値はMAXだ!早速試聴してみるとこれがもう予想を遥かに上回る素晴らしさ... (≧▽≦) それが送料込みで1000円ちょいで手に入るのだからもう笑いが止まらない。ホンマにエエ世の中になったものだ。
 届いた2枚のCDのうち、私は特に「パート2」の方が気に入った。ややスローな曲が多い「パート1」に比べ、ジャズに一番大事なスイング感で大きく上回っているのだ。キャッチーな80'sポップスが、まるでニューヨーク・マンハッタンのジャズ・バーの夜(←あくまでもイメージです...)を想わせるような洗練されたジャズに生まれ変わっていた。
 全曲エエのだが、中でも全く期待せずに聴いてそのあまりの素晴らしさに平伏してしまったのがステラ・スターライト・トリオ(何かテキトーにデッチ上げたような名前やなぁ...)が演奏するソフト・セル(懐かしい!)の②「テインテッド・ラヴ」。確か邦題は「汚れなき愛」やったっけ。それにしてもあのインチキくさいエレクトロ・ポップが何という見事な変わりよう... 小粋でムード満点の女性ヴォーカルも、ツボを心得たピアノのオブリガートも、瀟洒なブラッシュ・プレイも、お約束の指パッチンも、すべてが完璧にハマッている。これだからカヴァー・ソング・ハンティングはやめられない(^o^)丿 カレン・ソウザという未知の女性ヴォーカリストがミディアム・スローでスイングするポリスの⑤「見つめていたい」も雰囲気バツグンだし、そのカレンがジャミー・ランカスターというこれまた未知の(ってゆーか、ここに入ってるアーティスト、一人も知りません...)男性ヴォーカリストとのデュエットで聞かせるマイコーの⑧「ビリー・ジーン」もたまらなくジャジーでカッコイイ。クールトレーン・カルテット(何ちゅー名前じゃ!)が演奏するシンプリー・レッドの①「ホールディング・バック・ザ・イヤーズ」ではマイルスみたいなミュート・トランペットが登場、気分はすっかりマイ・ファニー・ヴァレンタインだ。ハーブ・エリスみたいなギターをバックにイヴ・セント・ジョーンズ嬢が失速寸前のスロー・テンポで曲を慈しむように歌うアーハの③「テイク・オン・ミー」に煌びやかな原曲の面影はなく、まるでスタンダード・ソングのような風格を湛えているのには恐れ入った。80's屈指の大名曲⑪「タイム・アフター・タイム」を歌うのはサラ・メネスカル... この名前、ひょとしてまたまたロベルト・メネスカル・ファミリーか...(゜o゜) シンディーとは叉違ったレイドバックした雰囲気がたまらんなぁ... (≧▽≦) 「ボッサン・ストーンズ」で痛感したことだが、ブラジル(アルゼンチンか?)ってこんな歌手がゴロゴロいるみたいな懐の深さを感じてしまう。
 最近このシリーズに続編が作られたようで90's盤と70's盤を発見、90'sは1曲も知らないのでとりあえずパスして70's盤をオーダーした。今頃太平洋上空を飛んでる頃かな... ところで豚インフルエンザ・ウイルスって輸入盤CDに付着してたりせぇへんやろな?炭祖菌テロの時はマジで怖かったからなぁ... ちょっと心配になってきた(-_-;)

Time After Time - Sarah Menescal


Tainted Love