あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

第7次中山道ウオーク(奈良井~福島)

2006-10-19 22:37:34 | 中山道を歩く
 今日で8日間、さわやかな青空が続いています。その初日、12日の
中山道ウオークのレポートです。

 =============================

 06年10月12日(木)(奈良井~福島)

 昨日の雨が上がり、さわやかな青空が広がる。ならい荘の朝食は、
鍋までついていて山の幸が盛りだくさん。これで今日も元気に歩け
そうだ。

 朝食後、奈良井宿をもう一度散策する。朝の家並みには自動車が
ないので、江戸時代そのもののように見える。


 参加者29人が「エイ、エイ、オー」のげきを飛ばし、8時28分に、
ならい荘をスタート。気温は11℃、半袖シャツではちょっと涼しい。


 しかしすぐに、鳥居峠への山道の上りが始まり、汗ばんでくる。
まだ紅葉には少し早い広葉樹や、杉木立の下をゆっくりと上がる。

 中間の中の茶屋跡には東屋(あずまや)があった。色づき始めた
広葉樹が増え、標高差200m余りを40分ほどで上がり、標高約
1210mの鳥居峠に着いた。

 中利茶屋跡にある東屋で休憩。南東の谷間に奈良井宿が見下ろ
せる。東屋の横の木樋から、冷水が流れ落ちていた。
 
 意外に大きな音のする「熊よけの鐘」を鳴らし、子宝に恵まれると
いう「子産の栃」と呼ぶトチの大木が続く北斜面をトラバースして、
御嶽山遙拝所に着く。


 社殿と古い石碑があり、樹間から御嶽山の上部が少しだけ見えた。
 
 更に少しで丸山公園。御嶽手洗水鉢というのがあり、500m先の
峠山から引いているという湧水が流れ落ちていた。「信濃十名所鳥
居峠」碑や歌碑などもある。
 
 木のベンチ付近で休憩。木曽節の合唱が始まり、善さんの美声に
皆で手拍子を合わせる。

 公園の先からは、薮原(やぶはら)に向かっての下り。集落に入って
間もなく、ケイトウの変種か、色鮮やかな花がコスモスのそばに咲く。


 大モミジの立つ小さい社、天降社の先ではサフランが満開、サフラン
の花はこの先、あちこちで見た。


 右から飛騨街道を合し、JR中央線の線路を越えて薮原宿に入る。
「木曽路」の看板と杉玉の下がる酒屋、木曽の民芸品・お六櫛(くし)
問屋、木の桶に飲用水の流れる水屋の幾つかなどを見ながら進み、
薮原駅にて休憩する。


 町外れから国道19号に入ると、高速で通過する車の交通量が多く
てわずらわしい。車を避けて木曽川対岸の向吉田集落を抜ける道を
迂回することにした。

 鷲鳥橋を渡っところに「全面通行止め」の看板があった。しかし歩き
なら大丈夫ではないかとそのまま進む。700~800m先に崩壊個所
があったが危険はなく、無事通過した。

 JRの鉄橋下を過ぎて向吉田の集落に向かう辺りは、刈り入れ後の
田園が広がるのどかな道。


 集落を抜けて木曽川左岸に回り、菅集落への道も、気持ちよい
里道だった。

 国道に戻り、山吹山の東すそを1kmほど木曽川沿いに回り、山吹
橋の先の十字路で国道に分かれる。木曽義仲の愛人、巴御前の
伝説のある巴淵の、青くよどんだ淵を見下ろし、巴橋を右岸に渡る。

 上の写真は、巴橋から見下ろした下流側の流れ。

 ソバの実るのびやかな里道を徳音寺集落へ。田んぼのあぜ道から
上がろうとして脱輪した車があり、何人かが力を貸したが引き上げる
ことは出来なかった。

 今日の昼食地は、まだかなり先の道の駅。宿から弁当を12時に
届けてくれるというが、木曽義仲の開基という徳音寺や、義仲に関
する資料などが展示されている義仲館の近くで、もう12時になる。

 トップはかなりのスピードで先行し、だんだんと距離が離れる。
気温も上がって汗が増えてきた。

 宮ノ越駅入口付近で木曽川の左岸に戻り、宮ノ越宿の本陣跡や
明治天皇御前水前を、休むことなく通過する。さらに2kmほどを
急いで原野駅入口を過ぎる。この辺りにも古い出梁造りの民家が
十数軒残っていた。

 少し先の元原に、中山道中間点の説明板がある。江戸、京都双方
から67里38町(約268km)に位置するという。

 すぐ横の交差点を南に進み、国道交差点際にある昼食地、道の駅
日義木曽駒高原に12時41分に着いた。

 西側のテントの下などで昼食をする。

 道の駅にも石造の「中山道東西中間之地」碑が立ち、横には「木曽
八景の一 駒岳の夕照」碑もある。

 碑の背後には、碑に彫り込まれた木曽駒が岳(2956m)が青空の
中に全容を見せていた。


 道の駅から中山道に戻る。小沢集落の先で旧道から細道を下って
小さな橋で正沢川を渡る。次の栗本には、木曽義仲と巴御前の勉学
のため、京都・北の天神を迎えたという手習天神がある。

 今日の木曽福島の予想気温は25℃、午後の日差しが強まり暑く
なった。

 中央線の踏切を越えて木曽川左岸沿いに出る。流れを見下ろし
ながら進んで、福島宿の東端の高台にある福島関跡に上がった。

 復元された関所の東門や関所の建物がある。暑さを避けて木曽川
を見下ろす木陰で休憩した。

 隣にある島崎藤村の姉、園の嫁ぎ先、高瀬資料館の横を通過し、
急階段を下って福島の町並みに入る。


 福島の銘酒・七笑(ななわらい)の店や醸造所前を通過、坂道を
「上の段」とよばれる通りに上がり、復元した高札場から、出梁造り
の並ぶ家並みに水場のある古い民家の間を通過する。

 再び下って右カーブして繁華街を通過、一昨年の第5次で宿泊した
民宿むらちや前を経て、15時19分に木曽福島駅に着いた。駅前の
土産店の温度計は22℃だった。

 今日、明日の宿は、昼食をした道の駅から南に1km近く上がった
木曽駒高原の「駒王」。迎えのマイクロバス2台に分乗し、16時前
に着く。周辺の広葉樹はかなり色づいていた。

(コースタイム)奈良井(ならい荘)8:28-中利茶屋跡9:10~15-丸山
公園9:30~36-薮原駅10:20~30-鷲鳥橋10:55-権兵衛街道分岐
点11:34-義仲館前12:03-道の駅・日義木曽駒高原(昼食)12:41~
13:45-木曽大橋際14:35-福島関所跡14:45~-木曽福島駅15:19

(天気 晴後快晴、距離 24km、歩行地 塩尻市(旧楢川村)、木祖
 村、木曽町(旧日義村、旧木曽福島町))
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする