あるきメデス

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第7次中山道ウオーク(塩尻~奈良井)

2006-10-18 23:32:37 | 中山道を歩く
 今日から、1週間前に歩いた中山道ウオークの行程を報告します。

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 第7次中山道ウオーク(秋) 第1日
 06年10月11日(水)(塩尻~奈良井)

 2年かけて日本を歩いて一周した「伊能ウオーク」のメンバーを中心
に毎年実施している、中山道ウオーク、前半は5月9日~19日までの
11日間で東京・日本橋から長野県塩尻市までを歩いた。

 後半は10月11日に塩尻をスタートし、10月24日に京都・三条大橋
にゴールの予定である。私は今回、出発から4日間だけ参加すること
にした。

 夜半の雨で湿った塩尻駅前に、北は札幌から南は鹿児島まで、全国
各地から31名が集まる。

 初めての人もおられたので全員が簡単に自己紹介後、準備体操を
して8時12分に出発する。

 塩尻の中心、大門の町並みを東に1km余り進んで前回の中山道
コースに戻り、折り返して西に向かう。

 JR中央(東)線のガードをくぐり、昭和電工の広い工場が終わると、
間もなく塩尻1里塚、両側の塚の上にりっぱな松が立っていた。


 ブドウ畑が広がり始めたところにある、国史跡・平出遺跡公園で
小休止。縄文時代から平安時代にかけての大集落跡で、200軒
近い住居が発見され、大量の土器、石器などが出土したという。

 公園には復元した竪穴住居もあった。北側を走る中山道は車が
多いので、南側の道を回ることにした。

 信州独特の屋根、本棟(ほんむね)づくりの家が幾つか見える平出
集落を南に抜け、青い透明な水にカモの泳ぐ「平出の泉」の横から、
平出博物館のそばに出た。まだ幾らか粒の残るブドウ畑の間2km
ほど西に進む。

 中央(西)線越え、国道19号と交差する平出歴史公園交差点で
中山道に戻った。


 赤松の名木・肱懸松(ひじかけまつ)を過ぎると間もなく、右から
善光寺道を合して洗馬(せば)宿に入る。

 民家の間を北に少し下った斜面に「邂逅(あふた)の清水」という
のがあり、太いケヤキの下からきれいな清水が流れ出ていた。


 見下ろす奈良井川の向こうに、黄金田や刈り取った稲を干すはさ
掛けの田んぼが望まれ、日本の秋を感じさせてくれる。


 「洗馬宿」の石碑のある高札場跡を過ぎ、JR中央線の西側に回る。
あちこちにシュウメイギクが咲き、実が熟して黒ずんできたそば
畑が増えてきた。牧野交差点のそばにあるセブンイレブンで昼食を
仕入れる。

 1kmほどで本山(もとやま)宿。2階部分が前にせり出した木曽
独特の出梁(だしばり)造りと呼ぶ家が幾つか残り、街道沿いの家々
には、「俵屋」「丸木屋」「清水屋」「樽屋」などの屋号札が下がって
いた。


 本山宿の終わる辺りにあった不動尊のそばの広場で昼食とする。
広場の隅には「本山学校跡」の石碑が立っていた。

 食事を終えて出発する頃から雨となり、少し先で雨具を着ける。
日出塩の小さい家並みを抜け、1km余りのところに「是より南木曽
路」がある。
 
 江戸時代には、ここが尾張藩領の北境だったという。

 碑のそばから、国道19号を離れ、南側の山道に上がって500m
ほど進み、再び国道へ。高速で通過する車にあおられ、水しぶき
も浴びる。

 若神子(わかみこ)で国道西側の集落を抜ける旧道に上がり車
から解放された。


 雨が本降りとなり、色づき始めた両側の山の中腹までガスがかか
り、山水画のような様相を見せる。贄川(にえかわ)駅で小休止した。

 駅の南で線路を越える関所橋を渡ると、復元された贄川口留番所
(くちどめばんしょ)がある。

 これも木曽特有の、石置き屋根の平屋。関所橋には、江戸時代の
大名行列などが透かし彫りされていた。

 右手の斜面下に立つ、推定樹齢千年という大木、「贄川のトチ」を
過ぎ、国道や旧道を何度か出入りしながら進み、国道と旧道の間
にある「道の駅・木曽ならかわ」で休憩した。

 さらに500m余りで、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定
された、木曽漆器の町、平沢に入る。

 住民の8割が漆器に関係し、現在も100軒以上の漆器店がある
とか。「○○漆器店」と掲げられ店構えの家が続き、店内には、
落ち着いた色合いの漆器がたくさん並べられていた。

 国道19号を2km余りで奈良井駅に着く。長野県内から日帰り
参加のお2人に分かれて奈良井宿へ。

 電線を地中化し、江戸時代にタイムスリップしたような家並みが、
下町、中町、鍵の手を経て上町へと900mほど続いている。


 ところどころに、小屋がけの中から冷たい清流が流れ出る「水場」
も設けられている。


 木曽漆器や民芸品、菅笠などが並ぶ店、煎餅店、喫茶やそば店、
大きな杉玉の下がる造り酒屋、軒先に駕篭(かご)の置かれた家、
野草やツルなどで飾った民家などを見ながら、南西端の鎮(しずめ)
神社まで行く。そばに歴史民俗資料館もある。

 今日の宿は、その先の小さい坂を上がった「ならい荘」、15時55
分に着いた。

(コースタイム 塩尻駅8:12-平出遺跡公園8:58~9:05-平出歴史
公園交差点9:35-あふたの清水9:45~50-牧野交差点(セブンイレ
ブン)10:18~35-不動尊(本山学校跡)11:00~32-日出塩駅入口
11:53-「是より南木曽路」碑12:13-若神子一里塚12:44-贄川駅
13:10~20-道の駅木曽ならかわ14:10~30-木曽平沢駅入口14:52
-奈良井駅15:15~20-ならい荘15:55)

(天気 曇り後雨、距離 28km、歩行地 長野県塩尻市(旧楢川村
 を含む))
 
コメント (2)
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