魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

無駄ダマ

2022年12月28日 | 日記・エッセイ・コラム

北朝鮮が韓国の首都上空に何機も無人機を飛ばし、悠々と数時間も飛び回ったが、肉眼で見えているにもかかわらず、韓国軍は撃墜することができなかった。
カラバフ戦争など、ウクライナ戦争以前から明らかになっているように、模型並みの無人機が、実戦の場で絶大な威力を発揮している。
1世紀前、太平洋戦争以前から、航空機がめざましい発展を遂げ、巨艦巨砲の時代は終わっていた。実際、真珠湾攻撃を始め、緒戦で帝国軍は航空機で時代を画する戦果を上げながら、ミッドウェーで航空機に敗れた。

今、1世紀前と同じように戦場のゲームチェンジが起こっている。戦闘機やミサイルより、圧倒的にドローンが機能している。
こんな中で、日本は防衛費を増加する。反撃か先制攻撃か呼び方などどうでも良い。
問題は、戦闘機や砲弾の数ではない。戦場のパラダイムをどう捉えているかだ。
巨艦巨砲から航空機に変わったように、重火器、大軍隊の戦争が、ゲリラ戦争とテロリズムの時代を経て、「機能戦」に変わった。

今はネットワークの時代であり、戦争もネットワークだ。何か巨大なものが一点でぶつかり合う時代ではない。あらゆる次元での機能が連動して力を奪い合う時代だ。
そんなことは当然、専門家は解っているだろう。しかし、何時でも何処でもそうであるように、現場と指導者は理解し合えない。
軍事費を増強しても、効率的に使われなければ、それ自体が国を滅ぼす。
最も少ない予算で、最も効果的な方法は何か、それはゲリラの発想だ。

無手勝流で勝つには相手の力を利用することであり、世界は産業において、中国のゲリラ戦に完全に敗北した。日本は先ず、戦争において貧乏国であると認識することから始めなければ何もできない。
戦闘機やミサイルに金を掛けるより、目に見えないもの、デジタアルや電磁等に重点を置き、敵の兵器を無力化し、逆に乗っ取り自爆させる。そうした技術に注力すべきで、これを笑い話としている限り、軍事費で国は滅びる。
ドローンが効果を発揮しているのは、防ぐ手段がないからだ。重火器で重火器を防ぐ、攻撃型の発想では小さなハエは叩けない。ミサイルでミサイルを堕とすのは攻撃だ。
ゲリラの発想は強い者に正面から立ち向かわない。相手の力を分散させ弱いところから叩き、弱体化させる。

力のある者は智恵をおろそかにする。先制攻撃など力任せの発想だから、日本にはそんな力はないと謙虚になり、智恵で戦うことに立ち返るべきだ。日本は柔道や合気道の国で、受けて相手の力で相手を倒す事に長けている。真の専守防衛戦力に金を使って欲しい。無駄ダマにならないことを祈る。

 


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