魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

新しい道

2021年07月30日 | 日記・エッセイ・コラム

宇宙観光をめざす宇宙船「VSSユニティ」が、母機に抱えられて離陸したのを見て、韓国の航空会社が宇宙旅行が可能かもと、この方式の研究を始めたのには笑ったが、同時に感心した。可能性があることには何でも手を出してみようという心がけは、見習うべきだろう。
母機からの発進は昔からあるから、日本もとっくに色々手がけてはいるだろうが、国家戦略としての関心は薄いようだ。

環境とエネルギーの観点から、飛行船とハイブリッド帆船は、もっと国民的関心事であっても良いはずだ。イギリスでは近年、巨大飛行船に力を入れている。
携帯電波の成層圏プラットフォームは、結局、無用の長物とされたらしいが、単一目的で考えるからだ。高高度飛行船を多用すれば、インフラ、国防、気象のみならず、観光や宇宙開発にも応用できる。何も宇宙に行くだけがスペシャル観光ではない。飛行船による世界旅行は、クルーズ船よりエキサイティングだし、高高度滞在観光は未だにない。
また、連携した複数の高高度飛行船をゲートウエイとする宇宙旅行も可能だろう。

宇宙エレベーターのような夢も良いが、飛行船のように今すぐ可能な手段を使って新ビジネスを考えれば・・・と言いかけて、金儲けの話は日本人には禁句か、と気持ちが沈んだ。日本人は、技術や芸術の話は好きだが、金儲けの話は聞かないふりをする。
(ここから、なぜそうなのかと延々と書き過ぎたので、全面カット)
ともあれ、何をするにも資金は必要だ。「財政の裏付け」を不可能の常套句にするより、目的のプロセスを資金に変える心がけを常識にすべきだろう。
画学生が似顔絵を描いたり、役者の卵がお寺のアルバイトでお経を唱えるように、目的の過程で手にした技術で、資金を得て次のステップに進むのは当然の方法だ。

日本の新しい道
菅政権で、新エネルギーを産業にすると打ち出したのは、遅きに失するが、今からでも、日本の生真面目さならやれないことはない。既得権者からの抵抗は大きいが、新産業が広がれば抵抗勢力は自然に消える。
驚いたのは、意外にも水素技術は日本が先行しており、ドイツさえ注目している。次の時代は間違いなく水素時代だ。(これは占星術にも一致)
ここは水素開発に資することなら、躊躇なく、出し惜しみせず、一気に打って出なければならない・・・のだが。日本は産業革命パラダイムを食べ過ぎた。旧システムで固まっていて、脱皮が難しい。精神的にも懐古に萎縮し、近頃は「不敬」とかの言葉が当然のように飛び交うようになった。

しかし、物事は極まれば転ずる。ここまで後ろ向きになれば、ちょっとした切っ掛けでドンデン返しが起きる。それが、このコロナだろう。
新エネルギーと言うと、太陽光パネルや風力発電の弊害の話が出るが、世界をリードするのは、今はまだ一般的ではない埋もれた金鉱だ。
日本の石炭火力発電が素晴らしいことは解るが、どんなに素晴らしくても、過去に比べての話で、乾いた雑巾を絞る話だ。液晶テレビが現れた時に、ソニーはブラウン管のフラットテレビでお茶を濁し、決定的に出遅れた。
エネルギー政策では、それと同じ過ちを犯すべきではない。ゲームチェンジャーこそが生き残る。

最先端の常識を、政治家はもっと学び、メディアは世間に希望の光を拡散し、クラウドファンディング等でも、イノベーションを底上げできる環境を創出しなければ、また海外勢にさらわれてしまうだろう。