魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

精神崩壊

2014年07月09日 | 日記・エッセイ・コラム

今日は凄いものを観た。ブラジルがホームで7失点するとは!!!
オープニングの試合を観た時、『ブラジルは優勝は無理だろう』と思った。それで、コロンビアには負けるかなと思ったら、勝った。『やっぱり強いのかなあ』と、思っていたら、今日の信じられないような惨劇だ。

コロンビアには勝ったものの、ネイマールを失った。
その結果、キャップテンと、リーダーを欠いた、飛車角落としで強豪ドイツと戦うことになった。

「ネイマールのためにも勝たなければならない」
制空権も無い本土防衛戦のように、試合の始まる前から、選手には悲壮感が漂い、涙目の選手もいた。
全員の勝ち気ばかりが先走り、見るからに統率を欠いた戦列に、ドイツの機甲師団のような、緻密で素早い戦隊が襲いかかると、全くなすすべが無かった。

ドイツの素晴らしい戦いぶりに、後半にはブラジルサポーターから「オーレ、オーレ」の賞賛が上がった。
ブラジルはさすがサッカー王国だ。
ネイマール負傷の時も、どこかの国のように、相手ばかりを罵るようなこともなく、前向きな目でとらえようとしていた。純粋にサッカーを愛している。

ドイツもまた、戦い終わった選手たちが素直に喜んでいた。言葉の節々に、ブラジルへの敬意が溢れている。
できることなら、こういうサッカーだけを観たい。
国威発揚や、罵り合戦は観たくない。

サッカーの技術的なことは良く解らない。
ただ、どんな戦いにも共通して言えることがある。
「勝~つと思うな、思えば負けよ」
あのブラジルさえ、勝ち気が先行すると、あっけなく負けてしまう。今日の結果は実力ではなく、精神だ。

試合も、試験も、人生も、勝ち負けは時の運。戦いに臨む者は、結果ではなく最善を尽くすしかないという事だろう。
目指すものは勝利だが、勝敗にとらわれれば我を失う。

日本の惨敗も、結局、この勝ち負けに対する色気が災いした。ブラジルが惨敗したからと言って、ブラジルが弱いことにはならない。レベルは違うが、今大会の結果を見て日本が弱いと思うのは早計だ。

ブラジルの惨劇は、日本も大きな教訓とすべきだろう。