転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



母が不穏になっており、いわゆる「物盗られ妄想」が出ているようだ。
6月28日の午後に電話してきて
部屋のロッカーの鍵と、普段使いの鞄の中身が全部なくなっている、
と私に訴えていたのだが、その後も似たような話が続いている。
ホームの掃除担当の方が、消費期限の切れた食品を処分されたのを
「いつもと動きが違う、勝手に捨てないで」と直接抗議したり、
一昨日も電話してきて、「私の持っていた薬を勝手に取り上げられた」と
私にぶつぶつ言っていた。

薬類は最近はすべてスタッフさんが管理されている筈で、
母が自己判断で服用するものは無いと私は思っていたのだが、
私も母の生活ぶりを100%把握しているわけではないから、
なんとも返事のしようがなかった。
しかし91歳で、さっきあったことも忘れる可能性のある人に、
下剤や整腸剤といえども自分で管理させるのは危険だろうから、
スタッフさんがすべて回収されたとしても、無理もないだろうと思うし、
私としても、むしろそうしていて戴きたいくらいなのだが、母は、
「ずっと飲んでいた薬が取り上げられて、とても困っている」
「人のものを無断で持って行くなんて、泥棒やないの!」
と怒っていた。

認知症ねっとによると、「物盗られ妄想」は
認知症において出現頻度の高いもののひとつで、特に日本では女性に多い、
とされているそうだ。
私は母の話に「そうだ、そうだ!泥棒だ!」などと調子を合わせる訳には行かず、
さりとて頭ごなしに叱ってもなおらないことはわかっているので、
いつも話が長くなると、気のない感じで「ふん、ふーん、ふん」と返事だけして
一段落つくのを待ち、「そりゃそうと、このあいだ言っていたアレやけど」等と
全然関係ない話に持って行って電話を終わることにしているのだが、
ちょっとこれは、精神科で相談したほうが良いかもしれない(汗)。

さきほどホームのスタッフさんからも電話があり、
あれが無いこれが盗られたと、誰彼とつかまえて30分くらい
母が苦情を言い続けることが最近は頻発しているそうで、
スタッフさんの口調はお優しかったけれども、
かなり、迷惑をかけている様子が感じられた(大汗)。
それ以前から、母の悲観的な性格ゆえに愚痴が多かったのもあり、
この1年半ほど市街地の脳クリニックに月に一度行って、安定剤等を貰っていたのだが、
「道中が長くて苦痛」「診て貰う言うても3分で話だけ」とだんだん母の気に入らなくなり、
新型コロナの一件もあって、ここ数ヶ月は私ひとりで代理受診しているのだ。
スタッフさんのお話では、施設の系列病院からも精神科の先生が
本人の部屋まで診察に来て下さるそうなので、
そちらに診て戴くことも可能だということだった。
そもそも脳クリニックも私が見つけたのではなく、施設からの紹介で通い始めたので、
施設内での受診が可能とは初耳で、途中で方針が変わったのか、
それとも最近になってそういう方法ができたのか、よくわからないのだが、
施設内で完結してくれたほうが私の負担が減るので、その点には異存はない。
次回受診日に脳クリニックで紹介状を書いて頂いて、
施設の系列病院で今後は診て戴くようにしようと思っている。

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