転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



「行く川のながれは絶えずして・・・」
このところ娘は毎晩、『方丈記』の出だしを暗唱している。
国語の期末考査に出るのだそうで、暗記せよと先生が仰ったそうだ。

娘「行く川のながれは絶えずして、しかももとの水にあらず。
 よどみに浮ぶうたかたは・・・・」
私「・・・・・・・・・・?」
娘「あり?『うたかた』って、なんか、なかったっけ?」

よくぞ、そこで思い出したな。褒めてつかわす。
宝塚歌劇団の名作『うたかたの恋』を、キミは私と一緒に仙台で観たのだ。
2000年5月の宙組全国ツアーだ。

私「『あなたとご一緒なら、どこへでも!』」
娘「ああ!それ!」
私「『うたかた』とは『泡』のことだ。
 ルドルフとマリーの恋は、泡のように儚く散ったのだ」
娘「♪愛は たら~り たら~り たらり♪」
私「ちゃう!♪愛は さら~に さら~に さらにだ!」
娘「えっっ、うそーーーー(O_O)!!」

『愛は更に更に更に強く』、だ。
たらり、たらり、たらり、では、まるでガマの油ではないかっっ。

気を取り直して、娘は『方丈記』に戻った。

娘「よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて
 久しくとどまりたるためしなし。
 世の中にある人とすみかと、またもとの水にあらず。
 猛き人もついには滅びぬ・・・


おいおい。ちょっと待て。どこまで行くのだ。
キミの暗唱は、まるで、最初は『恍惚のブルース』だったのに、
途中から『港町ブルース』になったみたいな感じよ。
アタシが何を言っているか、キミには到底わかるまいが。

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