元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

村井製本所を訪ねる

2019-08-02 | 実生活

同じ垂水区に住む大和出版印刷の川崎さんがウチの前まで車で迎えに来てくれて工場を訪問する大人の社会見学シリーズです。

普段見ることができない工場を見学することはものすごく有り難いことだけど、車の中や訪問後に神戸活性化のキーマンの一人である川崎さんと仕事について語り合うことはとてもいい時間になっています。
いつも店に籠っているので、他所で起きていること、新しい流れなどを知る機会にもなっています。

前回は新しいオリジナル商品の箔押しをして下さった神戸須川バインダリーさんを訪ねましたが、今回は穴あけをして下さる村井製本所さんを訪ねました。

神戸駅北側、裁判所のすぐ南という当店のすぐ近くにその製本会社さんはありました。

失礼な言い方かもしれないけれど、かなり古い建物3棟がその工場になっていて、中にこんなすごい機械が揃っているようにはとても見えませんでした。

70年この場所で操業されてきましたが、手狭になってきて今月和田岬の方へ引っ越しされる予定になっているそうです。

オリジナル商品が何なのか言ってしまうと、ミニ5穴のリフィルです。システム手帳のリフィルにとって穴空けは命とも言えます。

何をそんなに細かいことにこだわるのかと言われるくらいにこだわらないといけない部分ですが、私よりも村井広治社長がこだわってくれて、完璧なものを目指してやってくれていることが分かりました。アナの大きさ、ピッチ、位置のどれかが狂っていると使い物にならなくなる。その穴空けの位置などの最終確認が今回の工場訪問の目的はでもありました。

台車の上に積まれた用紙を挟んで、穴空けした試作をバインダーに綴じたりしながら、村井社長と話しました。

穴の位置決めが終わった後、村井社長に工場内を案内してもらいました。

製本会社さんは仕事の減少や、後継者問題などにより、すごい勢いで減っているそうですが、当店のこんなに近くに若い経営者によって積極的に設備投資して、操業されているところがあることで、何か明るい気持ちになれました。
お忙しい中邪魔して申し訳なかったけれど、村井広治社長は気持ち良く応対して下さって、嬉しかった。

今までオリジナル商品を作るのに工場を訪れることはあまりありませんでした。全てのものが自動的にできてくるとは思っていないけれど、ひとの手によって生み出されていることは承知しているけれど、実際に製作して下さっている人たちとお会いすることでこの商品への愛おしさが格別のものになっています。

オリジナル商品のミニ5穴リフィルは8月中には出来上がる予定です。