オバマ大統領の文化財返還で決定的な役割をした韓国の僧侶
2014年04月16日/中央日報日本語版
2014年04月16日/中央日報日本語版
へムン僧侶
25日のオバマ米大統領の訪韓に合わせて「皇帝之宝」など国宝級文化財9点が返還されるのに決定的な役割をしたへムン僧侶は15日、今回の件に関連した秘話を紹介した。
――どのように実現したのか。
「多くの人々が力を与えてくれた。米国ではロバート・メネンデズ上院外交委員長が大きな役割をした。迅速な返還を促す書信をケリー国務長官、ジョンソン国土安全保障長官、そしてカリフォルニアの上院議員のダイアン・ファインスタイン議員とバーバラ・ボクサー議員に送った」
――韓国ではだれが支援したか。
「まず金鎮太(キム・ジンテ)検察総長が積極支援した。3月に敬虔な仏教信者である金総長に助けを求めた。金総長は私がいる奉先寺(ポンソンサ)を訪ねてきた。国璽の話をしたところ喜んで支援すると話した。金総長が返還に関連した法手続きを担当する米国土安全保障省に『できるだけ早く関連業務を終わらせてほしい』と要請したと聞いた。また、曹渓宗総務院長のチャスン僧侶を訪問し状況を説明したところ『仏教界で努力してきたことなので手伝いたい』として積極的に助けてくれた」
――返還運動を始めた契機は。
「昨年11月ごろに国璽が返還されるという知らせと、オバマ大統領が今年上半期に来るという話をほとんど同時に聞いた。知らせに接した瞬間、最高の物は最高の人が持って来るのが格に合うと考えた。そこで1月末に米国に行き2カ月半にわたり滞在しオバマ訪韓時の国璽返還運動を行った。ここには11の在米宗教団体・市民団体が参加し積極支援した」
――感想は。
「夢が叶いこの上なくうれしい。今回帰ってくる遺物は韓国戦争当時に流出したものだ。これを60年ぶりに取り戻すことになり、それも世界最強国の大統領が直接持ってくるのは決して簡単なことではない。したがって今回のことは私たちが守らなければならないものを失ってしまったことで負った傷を成功裏に治癒した快挙だ」
――今後の抱負は。
「帰ってきた宝物で南北交流展示をすれば良い。この文化財が韓国の市民運動を通じて返還されたということが知られれば民族同質性回復にも役立つだろう」。